写真編集アプリLuminar AIの発売前に4を復習しておこう

Luminar AIは、Luminar 4のアップグレードじゃない!

Luminar 4からLuminar AIになったら、何がどうなるか?先にちょっと解説しておきましょう。

Luminar AIは、今秋リリース予定の最新バージョンですが、【Luminar 4のアップグレードではない】とのこと。Luminar 4にも一部にAIが導入済みなものの、あくまでサポート役でした。それが、Luminar AIでは、その名の通りAIを核として開発されているらしく、空や雰囲気、人物の顔、肌、瞳などそれぞれに、より最適な処理が可能になっていると予告されています。

  • 最先端の研究に基づき、ディープラーニングとニューラルネットワークを使用。画像の内容を認識し、空や水、肌などのオブジェクト、顔、背景の検出など、個別の要素を識別して自動調整。スピードと精度をより重視し、写真編集をさらに簡単に。
  • 写真編集で最も時間が掛かるレイヤーやマスク、選択範囲を中心にAIで自動化し、パフォーマンスを改善。個別の部分や、人物の特定の範囲を簡単に調整。重複する機能を整理して、すべてのツールを合理化。機能を見つけやすく、わかりやすい名称のUIに。
  • 現場のフォトグラファーやレタッチャーのノウハウを詰め込んだテンプレートが、編集を自動提案。数回のクリックだけで、高品質な写真に調整。
  • 複数の写真に使えるカスタムテンプレートは、チームで共有できるので、複数のメンバーでスタイルを統一。
  • AIは、あくまでもレコメンドのエンジンで、問題を解決し、クリエイティビティーの新しい機会を提供。写真のコントロールはユーザーにあり、編集は使い手の判断次第。

Luminar AIの先行販売は、全世界で30,000人限定のプログラム。既存ユーザー向けに$59ならまぁいいかなと、現物も試さずに買ってしまいました。新しいチュートリアルやスペシャルイベント、ウェビナーにも参加できる、Luminar AI Insidersコミュニティーにも参加しています。随時、新しい情報も公開されていくようなので楽しみ。

なお、Luminar AIがリリースされた後も、1年間はアップデートが無料で提供される予定です。動作環境で使う限りは使い続けられ、いきなりアクティベート強制終了やサポート打ち切りにはなりません。既存のLuminar 4または3ユーザーは、トライアルを試してしばらく様子見もありですし、私と一緒に見る前に飛ぶのもいいですよ 😀

Luminarを使うと幸せになれる人

話は戻って、Luminar 4のおさらいの続き。

Luminar 4は、日常的に写真編集や撮影したり、フォトストックをよく使うPhotoshopユーザーなら、何となく使えるはず。UIも使いやすいので、日曜フォトエディターぐらいならオススメできます。Luminar AIでは、ルック&フィールがより洗練されるといわれているので、期待しておきましょう。

ただ、『ビギナーでも簡単に使えます』とは謳われていますが、現実には、写真編集のノウハウがあまりない人には、パラメーターやオプションの意味を理解する必要があるので、やっぱりハードルが高いはず。なので例えば、Instagramでゴリゴリ盛りたいレイヤーさんや、写真店で撮影した仕上がりに満足できないご家族などは、自分で使おうとするのではなく、知り合いのカメラマンやデザイナーに使わせるのが正解 😉

  • Photoshop/Lightroomで写真の編集、合成、加工をするプロ
  • 風景写真や建築物、不動産、ウェディング、料理などのフォトグラファー、カメラマン
  • 上質なポートレートを効率的にレタッチしたい写真館のスタッフ
  • カタログのような、大量の似た写真を合理的に一括処理したいデザイナー
  • 一眼レフやミラーレス一眼などのカメラユーザー
  • 写真を手軽に編集して、ワンランク上の仕上がりにしたいハイアマチュアInstagramフリーク

Luminar 4のココがイイ!

  • 編集する写真を直接参照するので、専用の新しいライブラリを設定する必要がない。いちいち無駄なコピーが作られたりしないので、管理も楽。外部の写真が変更されると、Luminarに読み込んだ写真も自動でアップデートされる。
  • 画像編集アプリケーションにしては、動作がそこまで重たくない。作業中は実ファイルに直接変更を加えるわけではないので、安心。編集操作は、履歴がすべて残るので、任意のステップに戻るのも簡単。しかも、アプリケーションを終了させた後でも残るので、次に操作を続行しても、任意の編集状態に戻せる。
  • 木々のエッジや人の髪の毛など、Photoshopでマスクを作るのが面倒な背景処理も(比較的)楽に自動判別
  • Photoshopプラグインがあるので、シームレスに連動して使える。大まかな処理をLuminarで加えておいて、ディテールはPhotoshopでレタッチ、のような連動。
  • 人の顔のレタッチは、肌の滑らかさや瞳の輝き、唇の色味、頬のエッジなど、パラメーターが細かい。斜めのアングルでも正確に認識する。プリクラや証明写真ブースほど不気味にはならず、適度な範囲で調整できる。
  • Macだと、Magic Mouseのスワイプでドラッグ、+optionでリサイズが自由にできるので便利(しかも、アプリケーションがバックグラウンドになっていても!)。
  • ビデオチュートリアルも充実。日本語のリソースも徐々に増えている。
  • ライセンスが買い切りで、価格も1万円ちょっとと手頃。キャンペーンやセールでさらに安く。

Luminar 4のココは要注意…

  • アプリケーション本体は買い切りなものの、毎年、新しいバージョンを買い直しすると、結局、限りなくサブスクリプションに近い。
  • 手前や奥に、ボケの大きな被写体がある写真や、エッジがハッキリしない複雑な被写体の合成は、それなりに細かいマスク調整が必要。
  • 「編集」>「クリエイティブ」で、空に雲やオブジェクトを配置する時、リストの名前でしか表示されないので、どんな画像なのかは一旦、置いてみないとわからない。
  • 複数のLUTファイルを、まとめてインストールできない(一つずつ、手動で選択!)。
  • 「エクスポート…」や「このアプリケーションで開く」でPhotoshopを開いても、Luminar 4で作ったレイヤーやマスクが引き継がれず、統合済みの状態で開く。
  • トリミングのプロファイルに、Facebookカバー/Facebookフィールドはあるが、その他のソーシャルネットワーク用サイズがない。カスタム登録して保存もできない。
  • 「情報」パネルにはスペースがあるのに、表示される情報が少ない(EXIF情報などが表示されてもいい気が)。
  • Luminar 4で作られたカタログは、Luminar AIに移行できない。
  • 調子に乗って編集を続けていると、どこで止めていいか、見極めが難しくなってしまう…