AVファイル変換ツールMovavi Video Converterがイイ感じ過ぎて悩ましい

使いやすさと不安とのバランスを取りながら

ff·Worksを紹介した時も、『ユーティリティー系は、罠がいっぱいでハイリスク!』と書いていました。プライベートブラウズでいろいろな情報をチェック。

Movavi Software社は、LinkedInで見つかる従業員も、ほぼロシア系。同社は、App StoreやMac App Storeにもいくつかアプリをリリースしていますが、評価はバラバラ。もちろん、ロシア製アプリがダメだとはいいませんが、FaceAppの件がどうしても気になるんですよ。

Webサイトとアプリケーションの両方で、表示言語に日本語が選べるユーティリティーはなかなかありません。Webサイトは、テキストだけでなく写真も日本向けにスイッチするほど(他のアジア系言語や、ヒスパニックではここまでない様子)。ちょっとしたあざとさも感じないわけではないですが、そんなに力入れるほどのマーケットかな…?

一応、インストーラーを使わずにパッケージファイルをこじ開けてコピー。起動しても、過度で不要なファイルアクセス要求もなさそうです。まだ試用段階ですが、今のところ、怪しいログの取得や送信も不明。

セキュアチェックのサービスVIRUSTOTALで確認してみました。余計な広告をプッシュして悪さをするアドウェアを示す、Trojan-Downloader.OSX.Adloadなる警告は表示されましたが、Undetected(未検出)。これが本当に、アドウェアなのか、ライセンス認証のチェックなのかは不明ですが、留意しておく必要はありそうです。

VIRUSTOTALのレポート
VIRUSTOTALのレポート

効率化マインドを持った、ツールハンティングに終わりはない

ビデオ変換ユーティリティーに限らず、テキストエディターでも、ソーシャルメディアのマネージメントでも。こういうちょっとしたユーティリティーって、あれば便利ですが、ないと結構困るんです。仕事の合間で必死に探すしかありません。ツール探しが目的化しない範囲で、きちんとペイする可能性があるなら、目の前の試行錯誤は必要なプロセスですからね。

そもそもこれは、個人のマインドやワークスタイルに関係するテーマですが、私は『できる効率化はどんどんやりたい』派です。自動化できるなら積極的にやりたいし、無駄な作業は繰り返したくない、『XXさんじゃないとできない・わからない』ブラックボックスは、できるだけなくしたい。そうやって確保できたリソースを、一番貴重な「人」に集中させたいんです。

また、今後、AppleはMacのCPUを自社製チップ「Appleシリコン」に移行していくことが確定しています。作業を楽にしてくれ、将来に渡って使える信頼できるツールは、日頃から地味に探し続けておく必要があります。


Movavi Video Converterは、正直、全幅の信頼でオススメできるかというと、まだ微妙なところです(しかし、人柱として購入)。長時間のビデオ変換など、実際の仕事にはまだ使っていませんからね。ff·Worksよりも先に見つけていたら、こっちに飛びついていたか…というとそんなことはないかな。今のところ、信頼でいえばオープンソースソフトウェアベースのff·Works、使いやすさでいえばMovavi Video Converterといったところ。

ただ、今までいくつも試してきたコンバーターの中で、最も使いやすいのは認めざるを得ません。また、不安はあるとはいえ、実は組織と人の顔が一番見えるサービスかもしれません。次のOS、macOS Big Sur 11.0では、さらにセキュリティーが強化されるので、怪しい動きは一層厳しく監視されるでしょうし、Movavi Video Converterも、しばらくはユーザーの評価などをチェックしつつ、注目しておきたいと思います。

『使ったことある』『こっちの方がもっといい』という情報があれば、ぜひソーシャルネットワークやコメントで教えてください 😉