TelegramとGoogle翻訳でモヤりながらでもウクライナ関連情報を読む方法

以上のような背景も踏まえて、ここからは、今回のレシピの特徴と設定方法について説明します。

Chrome+Google翻訳+Telegramのココがいい!

  • 翻訳機能がないTelegramに投稿される外国語のメッセージも、日本語に翻訳できる。ウクライナ語やロシア語の内容も判読可能に!原語の種類は自動認識される。
  • 使い方はシンプル。任意のテキストをドラッグで選択し、横に表示されるボタンをクリックするだけ。
  • 数多くの言語をサポートするGoogle翻訳のおかげで、ウクライナ語も翻訳可能(ロシア語はDeepLも対応)。
  • 処理速度もそれなりに速く、(内容の深刻さではなく処理という点では)ストレスは感じない。
  • Chrome系ブラウザー(Chrome/Edge/Sidekick/Brave/SRWare Ironなど)であれば、どれでもOK。

Chrome+Google翻訳+Telegramのココはちょっと辛かったり要注意

  • スマートフォンやタブレットでは使えず、デスクトップのみ。Safariも対象外。
  • テキストを選択して、表示されるボタンをクリックし、翻訳を読むというステップは、何度も繰り返すとちょっと面倒。
  • 一度に翻訳できるテキストの量は制限がある。投稿全体の一括翻訳表示はできない。
  • 画像として貼られる地図や図の中のテキスト、ビデオまでは翻訳できない。
  • 匿名化されるとはいえ、翻訳した内容はGoogleのサーバーに送られる。

Chrome+Google翻訳+Telegramを使う手順

設定や使い方も簡単ですが、一応説明しておきましょう。

  1. デスクトップWebブラウザーとしてChrome(互換)を起動する。私のオススメはSidekick。
  1. 「Google翻訳」Chrome機能拡張をWebブラウザーにインストールし、アクティブにする。私は、「DeepL」も併用中。ただ、他にも翻訳系の機能拡張を使っていれば、オフにするなど、管理がオススメ(私はDiQtも使っていて、テキストを選択するだけでボタンが3つも同時表示されていたので、オフにせざるを得ませんでした…)。
翻訳用の機能拡張を管理
翻訳用の機能拡張を管理
  1. Telegramアプリをデスクトップまたはモバイルにダウンロードし、アカウントを登録する。
  1. デスクトップのChrome(互換)で、Telegram Webにログインする。
  1. アカウントやグループをフォローして、情報を閲覧する。
チェックしたいアカウントやグループをフォロー
チェックしたいアカウントやグループをフォロー
  1. 翻訳したいテキストを選択し、表示されるボタンをクリックして、日本語に翻訳された内容を読む。
ロシア語を日本語に:DeepL
ロシア語を日本語に:DeepL
ロシア語を日本語に:Google翻訳
ロシア語を日本語に:Google翻訳
ウクライナ語を日本語に:Google翻訳
ウクライナ語を日本語に:Google翻訳
ウクライナ語を日本語に(できない):DeepL
ウクライナ語を日本語に(できない):DeepL

異常な状況こそ、一次情報との距離感も大切

戦争に反対するロシア人ジャーナリストグループが、Telegramでかなり活発に情報発信していましたが、政権がメディアへの締め付けを発表した直後に突然消えました。なぜ、現代のITテクノロジーを駆使して知るのが、19世紀のような人間の愚かさや残忍さなんですかね…あり得ない。

ちなみに私は今、Telegramの通知はWebもモバイルアプリも「ミュート」または最小限にしています。WebブラウザーSidekickには、Webサービスの通知をオン/オフする便利なボタンがあり、macOSにも「集中モード」があるので、これらも併用しています。

普段の情報取得は、自分が信頼してフォローしているアカウント経由の投稿や、的確なコメント付きで流れてきた投稿、背景や影響などの解説込みの読むに足る情報を視聴するのがメインです。何となく読んでみようと思ったタイミングや、一次ソース(に近い)情報を知りたいと思った時にだけ、今回の方法でチェックするようにしています。

折角、いろいろ設定して日本語でも情報が読めるようにしたのに、取得する情報量を調整している理由は、多過ぎるからというより、『陰惨な情報に晒され続けることで、自分が無駄に精神的に消耗してしまうことを避ける』ためです。自分の感情と時間の両方が無駄にかき乱されてしまうことを、できるだけ自分で制御することは、こういう時こそ必要なスキルです。

毎日、荒んだ情報が溢れかえる日々ですが、ディストピアを何とかタフに生き抜きましょう。長期化する有事こそ、持久力が試されますから。