FAX機を捨てられなければ、せめてオンラインFAXサービスに切り替えよう

オンラインFAXサービスへの乗り換えは、拍子抜けするほど楽!

  • 一般のWebサービスのようにアカウントを登録する。送受信する量や期間でプランを契約する。
  • デスクトップアプリケーション、モバイルアプリがあればダウンロードして設定する。
  • 表紙に入れる自社の情報やロゴ、担当者の連絡先などを設定する。
  • 送信先を登録する(頻繁に送るなら住所録へ登録)。パソコンやスマホの住所録を参照したり、コピー&ペーストも可能。
  • ファイル転送サービスやメールの添付を使うように、必要な書類があれば登録して、送信する。送信ログもチェック。
  • 受信は、FAXが届いたら通知で知らせてくれるので、受信箱をチェック。内容を確認したり、ダウンロード。

FAX機を完全に捨てて10年弱…

私は、ババ抜きのジョーカーのように、紙は極力受け取らないスタイルにしています。FAXを処分したのも、かなりギリギリまで引っ張った末の判断でした。

私が仕事をし始めた90年代後半は、まだFAXが主流でした。夜中に、海外へ国際FAXして、高い通信料を払ってたりしましたし。個人で使う機械も、固定電話とセットになったFAX機から、FAX機能付きの複合機に乗り替えましたが、複合機の機種変更で2011年頃には、FAXの番号だけ残して機械にサヨナラ。その番号も2013年には解約しました。やめたところで、もう影響はほとんどなかったので、取引先にアナウンスすらしませんでした。掛かっていた運営コストは、そのままFAXサービスの契約や、別のプラグインの購入費用に充てました。

数年前にFAXサービスを使ったのは、確か、Amazon KDP用にW-8BEN(米国の源泉徴収に関する受益者の外国での証明書)の手続きで送信した時。次はあるんでしょうか…

そもそもFAXや紙に固執すること自体が無駄!

オンラインで送受信できるFAXサービスは、年間契約がオトクですし確かに便利な面もありますが、使うとしても、あくまでも「仕事のやり方を変えていく途中の繋ぎ」だと割り切りましょう。『どうしてもFAXでなければならない』『FAXを捨てられない』と思い込むのは、ただの思考停止です。

今や、当たり前にメールやチャット、クラウドサービス、スマートフォンが、いろいろなビジネスシーンで不可欠です。紙や手書きで指示をやり取りするような、くだらない作業をどうやって止めればいいか。例えば、iPad+Apple Pencilを使ったり、PDFの注釈でやり取りする作業を併用しながら、ワークスタイルをシフトさせていくことが不可欠です。


例えば、飲食店のバックヤードや工場で、取引先や納品業者への連絡が、FAXに最適化されてしまっているとか、手書きでメモした内容をそのまま送る方が楽だ、という現場は珍しくありません。手書き・手描きの方が、情報の伝え方としてメリットがある場合もあるので、そこを変える必要はありません。ただ、FAXは、あり得ない!実際、手書きの紙をスマホで撮影し、メールやメッセンジャーで送るだけでも遙かに効率化できます(ただし、受発注記録や在庫管理とは連動しない)。

つまり、これもDX(デジタルトランスフォーメーション)の一つといえば、そうなんです(ただし、欧米のDXではなく、あくまでも日本型の)。単なるIT化ではなく、業務フローそのものを見直す必要があるわけで、今さらFAXをWebサービスに切り替えたぐらいで、仕事の効率が上がるわけじゃありません。むしろ、今頃まだFAX云々を考えるなんて、周回遅れ以上のヤバさに危機感を感じないなら、FAXと一緒にゴミ箱へ。『なぜ、まだFAXを使ってきたのか?』『本当にFAXでなければならないのか?』『果たしてコストはペイしているのか?』をシビアにチェックし、期限を切って早急に改善しましょう。