ブルージーなB.B.の愛を受け取って

B.B. Kingが亡くなった。
しばらく前から病気療養中とは聞いていたが、U2の「iNNOCENCE+eXPERIENCE Tour 2015」が、バンクーバーから始まった日に合わせたかのように旅立っていった。

U2 with B.B. King and his band "When love comes to town"

©1988 U2.com

彼の名前を知ったのは、U2のドキュメンタリー映画と同名のアルバム『RATTLE AND HUM』だった。27年前の作品の中でBonoは、”When love comes to town”という曲をB.B.に捧げている。
映画の中で、ダブリンでの打ち合わせの時、B.B.は少し辛そうに息を継ぎながらステージ脇の階段を上り、こう口にする。
『変わったことが好きだ。みんな、変な目で言うよ、62にもなって何をやっているんだって…そう、もう62さ…』

それでもB.B.と彼のバンドは、当時まだ30そこそこのBonoたち”young men”と熱いセッションの中で、彼がいう「ヘヴィーな歌詞」を、咽び泣くブルースギターと重厚なホーンセクションとでドライヴする。荒削りなリハーサルシーンから、迫力あるライヴに切り替わるトランジッションは、モノクロなのに、カラーに変わるような迫力だ。何度見ても鳥肌が立つ。

その後、U2のジャパンツアーで来日した時に大阪ドームのステージで見たのが、最初で最後のナマB.B.になってしまった。Eric Claptonとのアルバム”Riding with the King”、80歳を記念してDaryl Hallたちとデュエットした”B.B. King & Friends – 80″などは、とにかく豪華だった。
詳しく知っていたわけではないけれど、もうちょっと聞きたかったミュージシャンたちとの別れは、段々と、ボディーブローのように効いてくる。

享年89歳。B.B.、あなたは、62になる前もその後も、偉大なブルースギタリストだった。町に連れてきてくれたブルージーな愛は確かに受け取った。

この記事を書いた人

kotobato

文章書き、イメージ描いて、恥もかく…コピー/企画提案/デザインなどコンテンツ制作・ディレクションやインストラクションをやってます。誰かの素晴らしい考えや大切な思いを形にするコトは広い意味での『翻訳』だと思う日々です。信条は”cool head with warm heart, network+footwork” ;P

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