裁判傍聴を初体験しに裁判所へ行ってみた

裁判傍聴のため、福岡地方裁判所へ行ってみました。裁判ウォッチャー芸人の阿曽山大噴火さんによる、裁判傍聴の記事をたまに目にすることもあって、以前から少し興味はあったんですが、あまり用事ができてから行きたい場所ではないので、初の裁判傍聴を体験するためだけに自主的に(?)訪問してみました。

福岡地方裁判所・高等裁判所・家庭裁判所は、福岡市中央区城内や大手門から移転してきて、2018年8月にオープンしただけあって、外も中もキレイです。
敷地に脚を踏み入れる前に周りを見ると、西側の通路沿いには、紙で告示される掲示板が並んでいます。クレジットカードの未払いや遺産の処分など、ここを眺めるだけでも、現代社会が抱える問題が垣間見えてなかなか興味深いところ。
建物横のロータリ脇の公園前には、マスメディアで取材されるような話題の裁判だと、傍聴団が集結したり、拡声器と横断幕で主義主張をアピールしている人たちが集まるようです。いやはや、すぐ隣のマンションに住んでいる人たちも大変。

福岡地方裁判所前の掲示板
裁判所前の掲示板にも、人生の悲哀が…

車寄せを越えて建物の入口を抜けると、空港の搭乗ゲートのような金属類を調べるセキュリティーチェックがあります。今はマスク着用もチェックされますが、身分証明書の提示や何かの記述は不要で、すぐにパスできました。1階にある待合室のようなコーナーでは、裁判員制度のアニメがループで流されています。YouTubeをチェックしたところ、同じアニメはアップされてなさそうでした。こういうのは、余裕があるときじゃないと頭に入らないはず。

『この裁判を傍聴したい!』というのが特にあるわけではなかったので、裁判が開かれている上のフロアへ適当に上がります。各フロアには、大小いろいろな法廷の部屋が設置されているようでした。館内はどこも静かで無機質、否応にも緊張感が高まります。

エレベーターを降りて適当に進むと、待合室があります(館内の無許可撮影は禁止なので、写真はありません)。病院の待合室とは違って、テレビや新聞などはもちろん、自販機や時計などもまったくありません。外のかすかなノイズと、座った椅子の座面が擦れる音、自分の呼吸が聞こえるだけ。ふと誰かが入ってくるたびに、張り詰めた空気が軽く乱れます。どの法廷で、どのような案件が捌かれるのか、電光掲示板のようなものはありません。直接、各法廷前に貼り出されている紙を確認するか、事前に、1階または外の掲示板でチェックしておく必要があるようでした。

私が適当に傍聴したのは、強盗傷害事件でした。裁判傍聴は、訪問者専用のドアから入ります。初見の印象はベタですが、『映画かテレビドラマのセットみたい…』。結局、他には誰も傍聴人は来ませんでした。

しばらく待つと、裁判官が入ってきました。続いて、刑務官に連れられた被告が入廷。被告は、誰が来ているか傍聴席を確認するものなのか、遠目でも目が合うとこっちはちょっと緊迫しましたが、ごく普通の坊主頭の男性でした。私より若かったのかな。結審を待つだけの最後の裁判だったんでしょうか、原告側・弁護側で事実関係の確認なり、やり取りがあるわけでもなく、単なる事務連絡のような会話があっただけで、あっさり10分程度で終わりました。傍聴が趣味の人の場合だと、原告側・弁護側が、事件の概要を確認して、双方が事実関係なり反論を闘わせる、初公判をじっくり聞き込んだりするそうな。いやはや、奥深い世界です。

裁判所地下1階の食堂で親子丼
家庭裁判所へ来て、親子丼を食べたりする人もいるのかも

私は地下一階の食堂で、ちょっと遅めの昼食を食べながらぼんやり考えました。あの緊張感は、親が子供の社会科見学として、訪れていって見せておくべきかもしれません。普段は、裁判所内の見学ツアーも開催されているようですが、コロナ禍で中止されています。クラス単位で何十人もぞろぞろ行く場所ではないですが、司法制度のリアルな現場として、あの厳粛な雰囲気は大人も体感しておくのはいいと感じました。何より無料だし。気分転換して帰るなら、近くの福岡市科学館にあるプラネタリウムに寄るのもいい。

そして、タイミングよく、ダースレイダーさんと高橋ユキさんのトークも!面白かったなコレも 😀