Tips:スマートフォルダで任意の書類を常に自動表示させる

macOSの「スマートフォルダ」機能は、使っていますか?使ったことはありますか?Macユーザーでも意外と知らない人がいるので、改めて紹介してみます。自分で好きな条件を設定すれば、それに合うファイルを常にアップデートして表示する、便利な機能です。

スマートフォルダを使うとこんなことができる!

スマートフォルダのアイコン
スマートフォルダ
  • 最後に編集したのが、60日以内のPDFを表示する。
  • X月X日以降に変更したJPEGまたはHEICファイルを表示する。
  • サンプルレートが256以上で、2020年1月1日から6月30日までの間に作られたのAACファイルを表示する。

スマートフォルダはこんなフォルダ

  • 自分で設定する条件に合わせて、中味が自動更新されるフォルダ。
  • macOSの標準機能なので、特別な設定をしなくても使える。
  • 一度設定して保存しておけば、後から変更も可能。
  • Finderで作って、サイドバーに登録もできる。
  • 標準のフォルダとアイコンで区別されるが、扱いはほぼ同じ。「最近使ったフォルダ」にも表示される。
  • 検索結果はQuick LookでプレビューもOK。
  • 標準の保存先は以下のディレクトリだが、他の場所でもOK。
     /Users/(ユーザーアカウント)/Library/保存済みの検索条件
  • 拡張子は.savedSearchで、Spotlightでも検索できる。

スマートフォルダのココがいい!

  • 参照先を見るだけなので、サイズが軽い
  • 置いておく場所を変えても、別のマシンにコピーしたり、クラウド経由でも機能する(参照先があれば)。
  • サイドバーに追加しておけば、アプリケーションのダイアログボックスからもアクセス可能
  • ミュージック.appの「スマートプレイリスト」や、写真.appの「スマートアルバム」機能と、基本的に同じなので、使い方もカンタン。

スマートフォルダのここは注意

  • 外部デバイスを参照するスマートフォルダを設定した後、アンマウントしたり、ネットワーク接続が解除され、参照先がない状態になった場合でも、警告はされない(該当ファイルがない状態と区別がつかない)。
  • 保存するときに、サイドバーに追加することもできるが、一旦、サイドバーから削除すると、後からもう一度追加できない。
  • スマートフォルダで表示されたウインドウで、さらに検索すると、元のスマートフォルダの条件は無視される(複合検索にはならない)。
  • OSのバージョンによっては互換性がなく、下位の環境では動作はしても編集できない(未確認)。

スマートフォルダの作り方・使い方

ここでは例として2つやってみましょう。

最後に編集したのが、60日以内のPDF

  1. Finderでcommand-fで検索ウインドウを開く。検索する場所を限定したい場合は、そのフォルダを開いて検索ウインドウを開く(ファイル-新規スマートフォルダでもOK)。
  2. 検索する場所を、「このMac」全体か、開いたフォルダ、または共有から選べるので、必要に応じて選択する。
  3. 一番左のプルダウンメニューから、任意の項目を選ぶ。この例では「種類」を選ぶ。ここに必要な項目がなければ、「その他…」から選ぶ。
  4. 一つ右のプルダウンメニューで「PDF」を選ぶ。
  1. 行の右端の[+]ボタンをクリックして、条件を追加する。
  2. 「最終変更日」を選び、右の入力フィールドやプルダウンメニューで、「60」「日」「以内」になるように設定する。
  3. ウインドウ右上の[保存]ボタンをクリックし、スマートフォルダを任意の場所に保存する。

2020年7月1日以降に変更したJPEGまたはHEICファイル

  1. プルダウンメニューで、選択するまでは前述と同じ操作。
  2. 一番左のプルダウンメニューで「作成日」を選ぶ。「以内」を「より後」に切り替え、日付を「2020/7/1」にする。
  3. optionキーを押すと、行の右端の[+]ボタンが[…]ボタンに変わるので、クリックする。
  1. 条件の「いずれかを満たす」複合検索になるので、検索条件を追加する。「種類」から「イメージ」を選び、「すべての」を「JPEG」に変える(拡張子は.jpgと.jpegの両方が対象になる)。
  2. 行の右端の[+]ボタンをクリックして、条件を追加する。「種類」「HEIC」「イメージ」にする。
検索条件を表示
検索条件を表示
  1. ウインドウ右上の[保存]ボタンをクリックし、スマートフォルダを任意の場所に保存する。頻繁に参照したければ、「サイドバーに追加」をチェックしておく。
  2. スマートフォルダを編集する場合は、フォルダを開いた状態でツールバーのギアアイコンから「検索条件を表示」を選び、編集して保存する。

後は、自分の自由な発想で使えばOK。例えば、『2020年4月1日以降、現時点までに作成または編集したファイルをすべて選択して、外部ストレージにバックアップする』ような作業の時に、取りこぼしがないので楽です。

ミュージック.appにも同じような機能「スマートプレイリスト」がありますし、写真.appにも「スマートアルバム」機能があります。これらも便利なので使ってみましょう。似たような操作なので、どれか一つを覚えれば、他も何となく使えるようになるはず。

また、他社製のメールアプリケーションでも、独自のフィルタ機能を内部に持っている場合は、それを使った方が効果的です。例えば、『送信元が重要人物で、添付ファイル付きで、受信から1日経過しているけれど、返信していないメール』とかですね。辛いタスクほど早めにスマートに…