
MacにiPhoneをつないでバックアップや同期しようとしても、ミュージックアプリケーションで、ウインドウの中央に「このiPhoneはほかのウインドウで開いています。」という一文が表示されるだけのことがあります。今までウインドウ右上に表示されていた[同期設定…]ボタンが表示されず、具体的にどうすればいいかわからない!そんな時のトラブルシューティング。
[追記 2023/10/29] macOS Sonoma 14からは、ミュージック.appでiPhoneを選んだ時に表示される[同期設定…]ボタンをクリックすると、Finderでウインドウが開くようになりました。最初からこうやっといてよ!
どんな問題が起きているか?

今までは、Macに接続したiPhoneなりiPadなりのデバイスを選ぶと、ミュージックアプリケーションのウインドウ右上に[同期設定…]ボタンが表示されて、そこで手動または自動でバックアップや同期が操作できていました。これが何も表示されないんです!iPhoneやMacをリスタートしても、ケーブルや接続ポートを変えても、ミュージックアプリのキャッシュをクリアしても、変わりません。
私の環境の場合、macOS Ventura 13にしてから、ミュージックアプリケーションで[同期設定…]ボタンが表示されなくなって気付きました。再現性も不明なので、「このiPhoneはほかのウインドウで開いています。」メッセージは、表示されたりされなかったりしています。
ただ、ちょっとやややこしいのは、このメッセージが表示されているからといって、FinderでiPhoneを操作するウインドウが開いているとは限らないことです。
![ミュージックアプリケーションで表示されるはずの[同期設定…]ボタン](https://www.kotobato.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/01/2shown-iphone-info.jpg)
想定される原因
どういう条件でこのメッセージが表示されるかは、結局、よくわかっていません。UIの変更が原因?または、以前から起きていたのかも?
iPhoneの確実な(?)バックアップと同期方法
これは単に、iPhoneのコントロールをFinder側に持っていかれてるだけですが、この操作自体は、macOS Monterey 12以前から変わっていないんですよね。なので、Finderのウインドウで、従来通り操作すればOKです。
- MacにiPhoneをLightningケーブルで接続する。
- ミュージックアプリケーションで「このiPhoneはほかのウインドウで開いています。」が表示されたら、Finderに切り替える(切り替えても、FinderでiPhoneのウインドウは開いていない!)。
- Finderのウインドウで、サイドバーに表示される「場所」からiPhoneを選ぶ(接続済みデバイスには、イジェクトアイコンが表示されているはず)。
- iPhoneの同期設定ウインドウが開くので、バックアップや同期を確認したり、手動で操作する。なお、このウインドウは、ミュージックアプリケーションが起動していなくても独立して操作可能。
- バックアップや同期の完了を確認する。


ミュージックアプリのつもりが、実はFinderというトリック
そもそも、ミュージック(旧iTunes)アプリケーションのUIでずっと紛らわしいのが、接続されたiPhoneやiPadを同期するために「同期設定」ウインドウを開くと、そこはFinderだという点。ミュージックアプリケーションを操作しているつもりが、新しく別に開いたウインドウは実はFinderに切り替わっていて、その違いがユーザーにはわかり辛いんですよね。
また、ミュージックアプリケーションで歌詞フィールドを表示していると、ウインドウの横幅によってはデバイスに[同期設定…]ボタンが表示されません。しかも、歌詞フィールドは右にスクロールもできないんです。何やねん… :'(
![歌詞フィールドを開いていると[同期設定…]ボタンは隠れてしまう](https://www.kotobato.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/01/3covered-by-lyrics-field.jpg)
メッセージが表示されたのに、Finderでウインドウが開いていない(!)こともありますし、ミュージックアプリケーションが起動していなくても、このウインドウは開けます。
なので、これはミュージックアプリケーションに表示されるメッセージがよくない。そもそもユーザーが具体的に次のアクションとしてどうすればいいのかが分かりませんからね。正しくは、『このiPhoneのバックアップや同期は、Finderでウインドウを開いて操作してください』とかでしょう。
バックアップや同期にはLightningケーブルの有線接続が必要(今はね)
対策がわかってしまえば何ということはないんですが、こういうちょっとしたストレスが少しずつ積もるのが、微妙に困るわけです。サッと片付けましょう!
一つ注意しておきたいのは、MagSafe対応の無線充電スタンドを使っている場合です。iPhoneを立てかけたり乗せておくと、充電はできるものの、ミュージックアプリケーションでのバックアップや同期はできません(少なくとも私はできるデバイスを知らないので、もしあったらコメントで教えてください!)。Mac本体をTime Machineでバックアップするのと同様に、時々、Lightningケーブルで接続しておきましょう。
ただ、LightningというApple独自規格は、ヨーロッパからずっと目を付けられているので2023年以降は、評判の悪いLightning-USB-Cのアダプターが同梱されるか、しぶしぶUSB-Cに代わっていくでしょう。
むしろ、Blu-rayドライブを採用しなかったように、一気に無線対応に変わっていくはずです。ワイヤレス充電規格「Qi(チー)」は、AppleのMagSafe技術を基にした次世代規格「Qi2」もアナウンスされているので、むしろこっちを期待しておいてもいいかもしれません。