
無駄にパスワードでプロテクトされているPDFってありますよね?例えばお役所の資料で、わざわざダウンロード→プリントアウト→手書き→捺印→郵送させるような、狂った申請書とか。
別に、改ざんして誰かを騙そうという訳ではなく、単にテキストを抜き出したいとか、表示方法を変えたいだけとか、できるだけ無駄を省くためにフォーム化したいとか、いろいろなニーズがあるはずです。ただ、それがパスワードで保護されていると編集できません。




そんな時は、ハッキングなどしなくてもパスワードは簡単に外せます。macOSデフォルトのアプリケーション「プレビュー」で開いて、別のPDFとして書き出すだけ。WindowsでもPDFを編集できるユーティリティーを使えば簡単です。イッツ ベリー シンプル。


ただし注意点もあります。
- ファイルに編集の記録は残るので、改ざんだと見なされる畏れも
- フォントやレイアウトが微妙に変わる可能性あり

一般に、PDFはAdobe製品を使って書き出されていることが多いんですが、パスワードは同じAdobe製品内なら、どのアプリケーションを使っても引き継がれます。例えば、Illustratorで開いて編集しようとしてもパスワードが要求されるわけですね。これが、まったく別のアプリケーションで開けば無視されるという仕組みです。作成する時にもアラートで警告されます。
そもそも、データとして誰かの手に渡ってしまえば、どんなにパスワードでプロテクトしていても、解析ツールなども豊富にあるので、開かれてしまうことは避けられません。それがどうしてもイヤなら、出さないしかありません。
じゃあPDFのパスワードはまったく意味がないかというと、そういうことではなく、電子署名と組み合わせたりすれば、編集の有無など「足跡」が残るので、改ざん防止や情報保護に役立ちます。何を守って、何をそこまでシビアに守る必要がないのか、見極めをしてストレスを減らしましょう。