PDFの複数ページを1ページに配置したまま、別のPDFとして書き出す方法

ページが複数あるPDFを出力するとき、1ページの中に数ページを縮小して配置して印刷できます。プリントダイアログボックスのレイアウト変更で、1ページの中に配置する数を、2や4、6、9、それ以外も自由に縦x横で指定すればOKです。

これを、紙じゃなくて、このレイアウト状態のままでPDFに保存したいことって、ないですか?ただし、Acrobatでもその機能はない。それでも、レイアウトアプリケーションなど使わず、印刷ダイアログで何とかしたいし、できるはず。何をいってるか、わかってもらえますかね?キャプチャーして貼り付けるとか、一回プリントしてスキャンするような、言語道断な方法でなないこともw さて、どうするか?

PDFプリンタードライバーって、何?

答えは簡単で、『PDFプリンタードライバーを使う』です。これは、いわばPDFに出力する仮想プリンターです。使い方も、紙に印刷する一般のプリンターと一緒なので簡単です。PDFへの出力といえば、以前は、Adobe Distillerを使うケースもありましたが、今回はRWTS PDFwriterというPDFプリンタードライバーを使ってみましょう。Windowsだと、CutePDFがお勧め。

この方法はMac/Windowsどちらでも使えるんですが、macOSの場合の話を少し。Macは、Mac OS X時代から、CUPS(カップス)と呼ばれるUnix系のプリントシステムをサポートしています。プリント周りの自由度は高いので、Acrobatをインストールしなくても、普通の印刷ダイアログボックスで「PDFとして保存」すれば、そのままPDFに変換できるもの便利。

ただ、OS標準の機能や、Acrobatでも実現できないことは、このPDFプリンタードライバーに処理を任せようという話です。今回紹介するRWTS PDFwriterも、CUPS-PDFというプログラムがベースになっているようです。

PDFプリンタードライバーを使うとココが便利!

  • AcrobatやOS標準の機能ではできなかったり面倒な、PDFの操作ができる。
  • PDFを編集するアプリケーションやユーティリティーをわざわざ使わなくても操作できる。出力側のソフトウェアを選ばない
  • (ほとんどのドライバーが)macOS/Windows両方に対応しているので、OSに関係なくどちらでも使える。
  • システムにも負荷を掛けず既存のプリンターとの共存も問題なし。
  • Webサービスと違い、オンラインにファイルをアップロードしなくていいので、よりセキュア
  • 特別なノウハウも要らない。使い方も簡単。
  • 無料

PDFプリンタードライバーを使って幸せになれる人

  • PDFを頻繁に扱う機会があるビジネスユーザー
  • レイアウトツールで力業で何とかするような無駄が大嫌いな人
  • 紙をなくすまでのつなぎで仕方なく、しかし効率的にPDFを扱いたい人

PDFプリンタードライバーの使い方

  1. PDFプリンタードライバーRWTS PDFwriterをダウンロードし、インストールする。プリンターとして登録されたことを確認する。
  2. 出力したいPDFをAcrobatなどのアプリケーションで開き、「プリント」を実行する。
  3. 使うプリンターとしてPDFプリンタードライバーを選び、レイアウトやページ設定など、必要な項目をカスタマイズして「プリント」する。
  1. Dockのアイコンやジョブウインドウで変換の進行を確認する。
  2. PDFとして出力されたファイルが、任意のディレクトリに書き出される。Macなら以下の場所。自分が使いやすい場所にエイリアスを作っておくのも楽。
    /Users/Shared/PDFwriter/(ユーザー名)
  3. 出力されたPDFを確認し、必要ならさらにAcrobatなどで処理する。
  4. 7. PDFプリンタードライバーは、そのまま残しておいてもいいし、使わなければアンインストールすればOK。

PDFのページ数が多い場合は、時間が掛かることもあります。ジョブの処理が終わっているはずなのに、なかなかPDFが生成されないこともあるので、焦らず気長に待ちましょう。

また、写真やグラフィックスが多いPDFの場合、ファイルサイズがかなり大きくなるので、Acrobatの機能でファイルサイズと画質のバランスを微調整するのはオススメです。