DowncastはPodcastリスナーのAppleユーザーが一度使うと浮気できない

DowncastというPodcastアプリを紹介します。私自身がこのDowncastを最初に使ってから2022年3月でちょうど10年ですし、途中でApple純正のPodcastアプリがリリースされても、浮気せずに使い続けてますものw その理由は、再生オプションを柔軟にカスタマイズできるから!そんなことを記念に書いてみます。

Downcastを使うと幸せになれる人

  • ラジオという音楽専用のデバイスがあることを知って驚いた、iPhoneユーザー
  • iPadをラジオ代わりに使いながら、いつの間にか寝ているPodcastリスナー
  • 情報ソースとしてMacでラジオ番組を聞きながら、仕事をする振りをしている社会人
  • 無心でPodcastも聞いている、Apple Watchをはめてワークアウト中の皆さん
  • 純正のPodcastアプリより、もうちょっと便利に番組を楽しみたい全Appleユーザー

Downcastって、どんなアプリ?

  • Appleデバイス向けのPodcast再生クライアント(iPhone/iPad/Mac/Apple Watch)
  • 自分の好みに合わせたスマートプレイリストを設定できる
  • 再生速度は0.5倍/等倍/1.25倍/1.5倍/2倍/2.25倍/2.5倍/2.75倍/3倍
  • Podcast番組は、検索またはURLの直接入力で登録可能
  • エピソードは自動ダウンロードされ、ダウンロードの一時停止/再開も可能
  • ダウンロードせずにストリーミング再生も可能
  • スケジュールに応じて、Podcastフィードを自動更新
  • パスワードでログインが必要な番組も登録可能
  • OPMLでPodcastフィードを読み込み/書き出し
  • サポートされたオーディオ/ビデオファイルも読み込んで再生可能
  • エンハンストPodcastではチャプターをサポート、ビデオPodcastもノートを表示
  • Podcastの購読は、名前の付け替えが可能
  • iOS/iPadOS/WatchOS版は¥370、macOS版は¥610の買い切り

Downcastのココがいい!

  • とにかく、番組ごとに再生方法を細かくカスタマイズできるのが便利すぎる!ダウンロードして保存しておくエピソードの数や再生方法、ネットワークの接続方法、ボリューム、並び順、優先順位、(必要なら)ログイン情報などを自分好みに設定できるのが強力。
  • 過去のエピソードは、ダウンロードするかストリーミングで再生するかを選べる
  • 各番組で、未再生/再生済み/途中まで再生中のエピソードがいつくあるか表示される。
  • 登録した番組とプレイリスト、エピソード、設定は、iCloud経由で複数のデバイス間で自動同期される。
  • 聴きながら寝落ちする人向けに、タイマー設定あり。

Downcastのここはイマイチだったり要注意…

  • Windows版、Android版なし。
  • ダウンロードしたエピソードをiCloudで同期すると、購読数によってはストレージを圧迫する。
  • エピソードの初めと終わりをスキップする秒数を指定するとき、数値を直接入力できず、いちいち[+][-]ボタンを押し続けなければならない(とはいえ、そんなに何十秒もスキップはしないけど)。

Downcastの使い方

使い方といっても、Apple純正や他のPodcastアプリケーションと同じように、番組を登録(無料購読)して、配信される番組を聴くだけです。

  1. Downcastを起動し、[Add]をタップする。
  2. Podcast番組を追加する。Podcastとして配信されている番組は、すべて検索・登録できる。「Add Podcast Manually」でURL(や必要ならログインアカウント)を登録するか、「Search for Podcasts」で検索(もちろん日本語もOK)、またはカテゴリーから選ぶ。
  1. [Podcasts]をタップすると、購読中のPodcast番組が一覧で表示される。
  2. さらに任意のPodcast番組をタップすると、配信されているエピソードが一覧で表示される。一覧は、画面下部の[:::]をタップするたびに、詳細の量が増減される。
  3. 各エピソード右上の[i]をタップすると、詳細が表示される。
  4. 任意のエピソードをタップすると、番組が再生される。[30秒][15秒]前に戻したり、[30秒][2分]先に送るには、画面上部をタップする。画面中央を左右にスワイプするだけでも、前後にスキップできるのが地味に便利。
    また、「連続再生」や「再生速度の変更」は、画面下部をタップする。
  1. ダウンロード済みのエピソードは、長押しするか[=]をタップすると、アクションが表示される。削除や未再生、ロック、ストリームへの変換、共有などを選べる。
  2. Podcast番組を横断して配信されたエピソードを聴きたい場合は、[Playlists]でプレイリストを作ると便利。
  3. 聴き終わってすべて削除したり、エピソードが一つもないPodcast番組は、一覧の下にまとめて表示される。
  4. 次にDowncastを起動した時、新しいエピソードが配信されていれば、自動的にダウンロードされる。

番組ごとに、再生設定をカスタマイズできる!

Downcastは『再生設定を番組ごとに細かくカスタマイズできる』からという理由だけで使っている、といっても過言じゃありません!

まず、番組ごとに再生設定を設定できるのがとても便利なんです。私の場合、例えば一般のトークやニュースコンテンツは1.25倍速と、気持ちちょい早口程度で再生するようにしています。一方、なかなか聞き取れないこともある英語コンテンツや、ゆっくりと聞きたいリラクゼーション系トーク番組は等速のまま。

再生も、ダウンロードかストリーミングか、柔軟に

アプリを起動すると、新しいエピソードがあれば自動的にダウンロードされます。ダウンロード済みのエピソードはもちろん通信がオフでも再生可能。キープしておくエピソードの上限も、数や聴取履歴で設定できるので、無駄にストレージを喰うこともありません。過去のエピソードも、ストリーミングで再生するかダウンロードか、エピソードごとに手動で選べます。

過去のエピソードは、[Mark as Stream]でストリーミング再生するように設定しておいて、後からプレイリストで番組を横断して連続再生するのも便利です。

番組の始まりと終わりもスキップが設定可能!

エピソードの始まりと終わりも、秒数指定でスキップできます。定番のタイトルコールやエンディングのジングルなどを無情にもバッサリ落として、次々に再生できるわけ。私の場合、完全にスキップしてしまうと、どこがエピソードの切り替わりかが分からなくなるので、数秒余裕を持って残しています。終わり部分も、後ろからの秒数指定なので、エピソードごとの長短は関係なし。例えば、番組の最後に重要なイベント告知や、次回のゲスト予告などがあっても、切られてしまう心配はありません。もちろん、聞きたい場合は手動で再生バーをタップするだけです。

再生順も、自分好みで自由にアレンジ!

例えば、『毎エピソードが独立しているので最新から聞きたい』番組もあれば、『続きエピソードだったりゲストが回をまたぐことがあるので、時系列で並んでいて欲しい』番組もあります。そのどちらにも対応できるのが地味に便利なんです。この辺りも、リスナーニーズをしっかり捉えて放さない!

初期設定も細やかで、リスナーニーズがわかってる!

もちろん、Downcastは初期設定も細やか。例えば『最新のエピソードが配信されているか、フィードはモバイル回線でチェックしたいけれど、エピソードのダウンロードはWi-Fiがある時に限定する』ような設定が可能なんです!いやいや、ネットワークの使い方にも注意を払いたい、オーディオコンテンツファンのニーズがよくわかってるw

そのダウンロードも、位置情報と連動して、任意の場所に着いたら・離れる時にダウンロードが設定できます(ちょうど、リマインダー.appと同じ)。この機能は私は使っていませんが、例えば『現地訪問して打ち合わせする直前に、関係する番組の最新エピソードが配信されていないかチェック』『Wi-Fiがある圏内に入ったら、ダウンロード』のような使い方ができそうです。

また、フィードは、数時間ごとの自動更新も設定可能。複数の番組を登録していて、平日週末関係なく朝昼夜更新するならという前提で、私は4時間おきに設定しています。

さらに、Siriでコントロールできるのも、いちいち画面をタップしたりイヤフォンマイクのボタンを操作しなくていいから便利です。大体、音声番組って、何か他のことをしながら半分聞き流すようなシーンが多いので、これは素晴らしい機能です。

Podcastで配信されないラジオ番組も多いのが現実

ただ、DowncastはあくまでもPodcast専用なので、すべてのオーディオ番組をカバーできるわけではありません。

例えば私が聞いている番組だと、radikoかWebブラウザーでしか聞けないTBS「たまむすび」は、そもそもPodcastではないのでDowncastには登録できません。また、NHKを含む他のラジオ局も、自社の公式アプリやradikoでしか聞けないのでダメです。

ラジオは、昔は番組をPodcastとしても配信して、アーカイブも残していました。それが数年前頃から、Podcastを止めて、自社の公式アプリやradikoでのみ配信するように変わり、アーカイブも1週間程度に制限されるようになってしまいました。毎年のように「Podcast元年」といわれ続けてもなかなか収益化への目処が立たない苦難の時期を経て、やっと最近、Podcastの認知と利用が拡大してきたことを知るいち聴取者としては、メディアを責める気にもなれません。


とにかく、今、他のPodcastアプリを使っている人は、ちょっと浮気してみてください 😛 使いやすさに驚くはずです。