残念なプレゼンを見てきたので、勝手に改善点を16コ指摘してみる

少し前に参加した、とある非テック系イベントのプレゼンテーションが、かなりいろいろな示唆に富んでいたので、その時まとめていたポイントを改めて整理して、公開したいと思います。

プレゼンテーションやイベントの準備やMCの基本は、学習しないと気付かないことが多いですよね。時間をわざと置いたのも、特定のイベントや個人をdisるためではないから。自分がイベントの運営や進行に関わる時の、参考にしてみてください。

準備

  1. 会場の案内は、外から見てはっきりとわかる場所に、早めに明示しておきましょう。結構早めに来る人もいますし、暗くなってからだと光がない場所のサインは目立ちません。
  2. スピーカーの滑舌が悪かったり、喋りが下手なことは、実は、さほど大きなマイナスにはなりません。聴衆を惹きつけることができるかが重要なので、逆にプラスに働くこともあります。ただ、進行がマズいのはちょっと苦痛。リハーサルをちゃんとやっておきましょう。
  3. リハーサルが非常に大事なことは当然ですが、だからといって、イベントが始まる前に、観客の前でやっていいわけではありません。バックヤードで済ませておきましょう。
  4. PowerPointやKeynoteを使うなら、最低限の基本操作は、ちゃんと学習しておきましょう。ただし、プレゼンツールを使うことがプレゼンだと誤解していると、それは本末転倒。これについてはまた別の機会で!
  5. マイクの使い方仕草の基本も、学習しておきましょう。マイクも、指向性があるので、口元からの位置や角度で音声を的確に拾えません。適当に弄るとノイズが入ってしまいます。手癖や服装に注意。
  6. 会場の床にケーブルを這わせるなら、取り回しはきちんとしておきましょう。養生テープはケチったりせず、きっちり止める。高齢者や子供でなくても、足を引っ掛けるといろいろ悲惨です。ラップトップの電源アダプターや、タブレットとプロジェクターの接続ケーブルを引っかけると、本体ごと持っていかれて床に叩き付けられます(MacBookシリーズもMagSafeではなくなったので、力が加わっても安全に外れません)。
  7. 人間は、視界に入る動いているものに無意識に注意が向きます。エアコンで揺れる、観葉植物の大きな葉やカーテンは、止めたり場所を変えたり、できる処理をしておきましょう。
  8. スクリーンの設置位置や方法は、 事前に確認してテストしておきましょう。当日だけの会場なら難しいですが、自分の施設でそれをしないのは怠慢。人が集まれば、頭や体で下の方は隠れてしまうのは当たり前です。
  9. 参加者にも開放するWi-Fiは、場合によっては速度が落ちるリスクがあることを、考えておきましょう。セキュリティー設定も手抜きせず。
  10. 領収書は、すぐに渡せるように、予め記入済みの状態で用意しておきましょう。
  11. Peatixなどのイベント告知サービスを使っている場合でも、バックアップとしてプリントアウトは用意しておきましょう。

進行

  1. 参加者には、イベント中にしていいこと・ダメなことを、最初にハッキリ明示しましょう。スマホをフライトモードにするとか、撮影や録画・録音NGとか、定番のあれですね。何回も繰り返さなくていいです。文字も要らず、アイコンで十分です。
  2. 参加者には、最小限の前提知識をきちんと確認・共有しましょう。『皆さん、いちいち説明しなくてもわかると思いますが…』は、ただの怠慢。想定した客層の参加者だけが来ているとは限りません。
  3. スライドを見せながらトークする場合は、スピーカー自身が操作した方がスムーズです。手が届かなければ、ワイヤレスリモコンを用意すればいいだけの話。別の人が操作すると、切り替えの指示がうるさかったタイムラグがあって、聴衆をイライラさせます。もちろん交換用の電池や、場合によっては充電アダプター類も。
  4. 背もたれとクッションのない、木の丸椅子に参加者が2時間じっと座るのはなかなか辛いです。他所のイベントに実際に行って、自分も同じ条件で座ってみれば、苦行だということがはっきりします。途中、休憩を挟む場合は、必ず通路を確保しておきましょう。
  5. 進行の時間は守りましょう。皆、忙しい中、貴重な時間を調整して来ています。時間が始まってからリハーサルやらない!

本当は、これ以外にも細々したところがあったんですが、今回はこれぐらいにしておきましょう。失敗はそれとして、次の改善に活かせばいいだけです(もし、次があるなら…なのが厳しいところだったりもしますけど)。

これ以外にも、イベント前の告知や、進行中の露出と拡散、そして終了した後のエゴサーチなど、ソーシャルメディアの効果的な使い方もいろいろあります。これについてはまた別の機会に。