深煎り紅茶の残り香は

「午後の紅茶」を巡る騒動があったらしく、いつものソーシャル炎上焼け跡ウォッチをしてみました。燃えさかる炎が消えかすかに白煙が立ち上る現場で、残された遺留物や痕跡を集め現場検証してみると、気付くことがあるのです。大量のペットボトルが焼けたのでしょうか、後にはモヤっとした違和感という匂いが鼻を突きました。

tea cup

『午後ティー女子』のイラストが炎上。キリンに対して「顧客を悪く描いて何が楽しいのか」の声 https://www.huffingtonpost.jp/2018/04/30/kirin-gogotea_a_23424066/

そもそも、若い女性を類型化するホイチョイプロダクション的な分類は、80年代から散々やってきたことなんですけどね。インターネット登場以前のタグ付けは、楽しんだり拒絶したりを繰り返して消費して来たのです。ある程度TPOが考慮されるようになったとはいえ、若い女性にしか商品価値を認めない演出は、未だに使われている手法だったりします。

なので、この広告の見せ方やイラストそのものに対しては、好き嫌いの前に、既視感以上のものを感じることは何もありませんでした(もちろん、商品のターゲットではないことをわかった上で)。使い古された「XX女子」をなぜ未だに引きずるんだろうか、とは思いましたが。

「一緒にプチ共犯者になってもらう」関係性づくりは、昨今の流れからいって有効なのでしょうが、今回の一件は、結局それには失敗してしまったように見えます。大昔の見せ方を今やってしまうことが問題だったのか?勝手に適当に分類されるカテゴリーに収まりきれないほど、趣味や価値観が多様化している故の反発か?個人的にはそこより、炎上に対して初動が遅かった点がとても興味深く感じました。リソースが潤沢な巨大飲料メーカーの五臓六腑にすら落ち着かないほど、時に手法やタイミングを誤ってしまうものなんでしょうか。目的や経緯、対応の舞台裏に、とても興味が湧きます。

炎上きっかけで、深煎り缶コーヒー「FIRE」へのキャラクターの横滑り展開は絶対ない…はずですが、もしあったら箱買いしてみるかもしれません。