『13日間で「名文」を書けるようになる方法』高橋源一郎

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著者の付けたタイトルは中身を裏切るものだった。

少なくとも、13日で名文が書けるようになるための、作家によるノウハウ本ではない。
著者はまず「書けるようになる」ことを否定する。曰く、文章は誰にでも書けるし、すでに書いている、という。そもそも、万人受けする名文などが存在し得るのかとも問う。
著者は学生たちに対して、書くことの根本である「考えること」へのさまざまなアプローチを示す。ある時は、ハーヴェイ・ミルクのスピーチを読ませ、またある時は、詩を書いた本人に成り代わって心情をイメージし、吐露させる。
校正や編集といった小手先のテクニックではない、物事に対するビジョンやスコープを提示するスタンスは、寛容でありながら鋭利だ。

学生と共に著者自身が大いなる気づきを得る2週間は、読者をも巻き込む濃密な成長記録でもある。

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