スマホ充電OKなSONYのソーラー&手回し発電付き防災ラジオがいい

SONY ICF-B88

パンデミック対策が個人から国家まで、世界中で最重要課題になった今、私が長年使っている防災ラジオを紹介しておきます。ラジオを聞くだけならスマホスマートフォンアプリでも聴けますが、それとは別に防災ラジオ専用デバイスとして持っておくのも悪くありません。

6年半ほど前に私が買ったのはSONY ICF-B88。今は、ワイドFMにも対応した、このモデルよりも新しいICF-B99が出ていますが、基本機能は同じです。

SONYの防災ラジオのココがいい!

  1. 防災用ラジオとして頼れる、しっかりした作り(薄型軽量のカードタイプではない)
  2. ハンドルをグルグル回して、USBポートに接続したデバイスを充電できる(USBケーブルが付属)
  3. チューニングはアナログダイヤル式
  4. 複数の電源タイプ:単3乾電池2本、内臓充電池、ソーラーパネル、USB ACアダプター(別売り)
  5. LEDライト内蔵、ホイッスルも付属
  6. 持ち運びが苦にならない程度のサイズと重さ、安定したおにぎり型

いざという時に間違いなく動いて欲しいので、ちゃちな安い作りではない製品をチョイス。チューニングはダイヤル式を選びました。デジタル式で便利な自動チューニングやプリセット、録音機能など、余計な機能は一切無くてOKと割り切りました。サイズも、極端に大きく重たくはありません。また、キャリングポーチが付属していて、プラグやケーブルを収納できる内ポケットがある細やかさも○。

電源が複数から選べるのも大変心強い点です。もちろん、乾電池の代わりに充電式のeneloopという選択もありです。小さいながら、上部にソーラーパネルがあるのも好評価。専用充電器は別売りですが、身の回りにはさまざまなUSB機器や電源アダプターが溢れているので購入しませんでした。手回し発電器(ダイナモ)は、ラジオ本体と、接続する外部デバイスを充電できます。ハンドルを回すペースは、約2回転/秒。iPhoneやモバイルバッテリーも充電できますが、フル充電まではかなりの長い道のり…あくまでもラジオをメインと考えた方がよさそうです。

  • 手回し充電器:約1分充電すれば、FM受信約50分
  • アルカリ電池:FM受信約80時間、ライト点灯時約50時間
  • USB電源:フル充電まで約3時間、FM受信約32時間
  • ソーラーパネル:晴天の屋外1時間充電で、FM受信約40分

LEDライトは小さい径ですが、光量はそれなりにあります。空気を入れて膨らませた白いプラ袋などを照らすと、ある程度の明るさを確保できそうです。また、サイレンこそありませんが、オレンジのプラスティックの警笛が付属していて、思い切り吹けばかなり大きな音が出せそうなのも心強いところ。

SONYの防災ラジオのココは要注意

外部機器を手回し充電するのは、結構な運動

外部デバイスを充電するには、かなりの時間、回し続けなければなりません。iPhoneで試したところ、1%充電するのにハンドルを3分程度回さなければならず、かなりの運動でした。また、握り手部分が小さくて、途中から力が入れにくくなりました。iPadは試していませんが、さらに大変なはずというより、非現実的。

充電時は機内モードして余計なGPSや通信はオフにするとか、数人で交代しながらグルグル回す、日中はソーラーパネルに頼るなど、複数の工夫と体力が必要そうです。

ICF-B88 手回し発電機
手回し充電をグルグルやり続けるのは結構大変

ラジオを聞いている時は、外部機器を手回し充電できない

ラジオと手回し充電は、一度にどちらか一方だけしか使えません。防災情報を聞きながら、iPhoneを充電するような使い方はできないので、要注意。

USBポートからの充電状態やバッテリー残量が分からない

何気に困るのが、バッテリー残量が分からないこと。ハンドルを回しているときの発電ランプはありますが、フル充電までどれぐらい回せばいいのかも分からないので、ラジオに関しては、雑音が増えてきたなと思ったら、グルグルやる感じでしょうか。

内蔵バッテリーは簡単には交換できない

6年半も経てば、内蔵バッテリーの劣化は十分考えられます。試しにAM番組を流し続けたところ、12時間ほどは持ったので、今すぐ交換が必要なほどではない模様です。ただ、交換するには、本体をバラして中をごにょごにょやる必要があるようで、いざとなって実際にやるかどうかは迷うところ。


災害が起きたとき、ソーシャルメディアやテレビの情報に晒されすぎると、どうしても気分が落ち込みます。実際、私の知り合いでも、『音声をミュートしてテレビ映像だけ流している』とか、『画面はできるだけ見ないで、音声だけ流している』ような視聴スタイルの人もいます。

その点、ラジオは「ながら聞き」に最適なデバイス。ネット回線やメモリも気にしなくていいし、操作もシンプルです。本当に防災で使わなければならない機会が来ないことを祈りつつ、単純にモノとしてもオススメできます。