GPT-3のAIライティングサービスCatchyで日本語コピーを書いてみた

優秀と期待した秘書に仕事をお願いしたつもりが、結局、自分が働いてた気がしないでもありませんが…。

Catchy(キャッチー)というAIコピーライティングサービスをいろいろ試してみました。いきなり有料課金して!高品質な言語AIであるGPT-3に対応していて、文章生成のパターンが100以上。さらに、運営が日本の組織で、サービスも完全日本語対応。こんなの、試さずにいられるはずないじゃないですか!

私は、多言語対応のRytr(ライター)というサービス以外にも、AIを使ったライティングサービスを普段からいろいろ試しています。開発者ではないので、人柱としてトライするのがせめてもの貢献。残念ながら、少なくとも日本語では実用にはほど遠い印象なんですが、さて、今回のCatchyはどんな感じでしょうか。

Catchyはこんなサービス

Catchyの豊富な生成ツール
Catchyの豊富な生成ツール
  • OpenAIのGPT-3を使った、テキストの自動生成サービス。デフォルトで日本語対応
  • キャッチコピーやGoogleのリスティング広告用文章、記事生成、文章のリライト、マーケティングフレームワークなど、100種類以上の「生成ツール(ジェネレーター)」あり(「一部は重複)。
  • 「生成ツール」とは別に「ワークフロー」がある。これは、「記事制作」と「YouTube企画」それぞれに適した4つの「生成ツール」をステップごとに並べたもの(共にβ版)。
  • 操作は「プロジェクト」単位で管理できる。プロジェクトに、プロダクト名やブランド名、説明を入れておくことで、それらの情報が適度に入力される。複数のプロジェクトを作れるのは、「Pro」以上のサブスクリプションのみ。
  • 各機能は「クレジット」単位でカウント。例えば「キャッチコピー」-「商品説明文」だと1クレジット、「YouTube企画」-「スクリプト作成」だと5クレジットを消費する。
  • プランは4つ。無料で試せる「Free」は、10クレジットで1プロジェクト。「クレジット購入(単発)」は、100クレジットで3,000円〜300クレジットで8,100円(税抜)で、有効期限は半年。サブスクリプションは「Pro」が年払いで103,488円(税込)。クレジットとプロジェクト共に無制限。さらに、法人向けカスタマイズ可な「Enterprise」あり。
  • OpenAI APIのガイドラインに準じ、ヘイトやspam、暴力、政治、セクシャルな内容は禁止されている。

「生成ツール」一覧

#キャッチコピー#ブレスト#マーケティング
商品説明文 関連ワードを見つけるサービスのグロースアイデア
キャッチコピー(短文) 新規事業のアイデアターゲット像を鮮明にする
キャッチコピー(文章形式)サービスのサブタイトルユーザーの疑問
LP用キャッチコピーYouTube動画のアイデアユーザーの声
イベント用キャッチコピーTikTok動画のアイデアサービスのオファーメッセージ
キャチコピー(比喩表現)王道少年漫画の悪役の設定AIDAモデル
マイクロキャッチコピー別の形容詞に言い換えるPASモデル
二者の共通点を探す4Pモデル
#広告猿でもわかるように文章を単純化CTA(行動を誘発する言葉)
商品説明文おまかせで文章を生成サービスのサブタイトル
Google用のタイトル会社名のアイディア箇条書きでサービスを説明
Google広告のディスクリプションバズアイデアユーザーの目を引く文章
Facebook広告のタイトルサービスのミッションユーザーの声の加筆
Facebook広告のリンク説明文サービスの提供価値 動画内で使えるCTA(行動を誘発する言葉)
Facebook広告のプライマリーテキストサービスのモットー期待を持たせる言葉
Twitter広告のキャッチコピーバリュープロポジションプロダクトの名前
ユーザーの目を引く文章ターゲットの課題サービスのマーケティングアイデア
別の形容詞に言い換えるセミナーのネタサービスのミッション
テレビ番組の企画案サービスの提供価値
#記事制作楽曲名のアイディアサービスのモットー
記事のアイデア歌詞のセンテンスアイデアバリュープロポジション
Webサイトのメタディスクリプションヒラメキのヒントターゲットの課題
箇条書きでサービスを説明なぜなぜ分析(5回のなぜ)サービスのターゲットユーザー
ユーザーの目を引く文章会社の魅力サービスリリースの案内文
リスト記事のアイデアBABモデル
記事のタイトル#Webサイト制作FABモデル
記事のタイトル(リスト記事)ユーザーの声QUESTモデル
記事の目次WEB サイトのメタディスクリプション機能を価値に変換
記事の目次(リスト記事)サービスのサブタイトルプレスリリースのたたき
記事の導入文箇条書きでサービスを説明セミナーのネタ
記事の結論ユーザーの目を引く文章
別の形容詞に言い換えるユーザーの声の加筆#書籍編集
別の動詞に言い換える別の形容詞に言い換える本の帯
受動態の文章を能動態の文章に変換別の動詞に言い換える小説の導入文
文章をリライト受動態の文章を能動態の文章に変換小説の概要(アウトライン)
文章をシンプルに文章をリライト王道少年漫画の主人公の設定
要点から文章を生成する文章をシンプルに王道少年漫画の悪役の設定
短文を文章にする要点から文章を生成する
猿でもわかるように文章を単純化短文を文章にする#メッセージ
おまかせで文章を生成猿でもわかるように文章を単純化ユーザーの興味を引くメール件名
プレスリリースのたたきサービスのオファーメッセージ
記事の本文(全体)#YouTube社歌
クレイジーなYouTube企画案(家でできる系ユーザーへのウェルカムメール
#SNSクレイジーなYouTube企画案(外でできる系)ユーザーへのお礼メール
TikTok動画のアイデアYouTube動画のタイトルユーザーへのフォローアップメール
YouTube動画のディスクリプション YouTube動画のアウトラインユーザーへの確認メール
動画内で使えるCTA(行動を誘発する言葉)YouTube動画のスクリプトユーザーへのキャンセルメール
ハッシュタグ生成YouTubeコラボ動画の企画案サービスリリースの案内文
SNSでユーザーの目を引く見出しYouTube動画のアイデア謝罪文
Instagramの投稿文YouTube動画のディスクリプション断る文章
気の利いたLINEの返信
#自己分析#相談相手のパーソナリティから褒める言葉
自己紹介文サービスのグロースアイデア相手の行動から褒める言葉
自己PR仕事の相談誕生日メッセージ
私を一言で言うと(就職用)私なら、こうする(意見)ラブレター

パンドラの箱は、すでに大きく開いてますから!

AIを使ったテキストや画像の自動生成サービスは、相変わらずホットですよね。画像だと、Elon Muskらによって設立された人工知能研究所OpenAIのDALL·E 2、Discordで動くMidjourneyの作例もTwitterやInstagramで大賑わい、一般公開の予定はないGoogleのImagenなどなど、話題には事欠きません。

GPT-3は、このOpenAIが開発している自然言語処理システムです。オンラインの膨大な情報を元に文章を生成する言語モデルのAPIで、人が書いた文章と見分けがつかないほど、自然で流暢な文章を生成できます。Catchyで使われているのがコレなので、否応にも期待は高まります!

ちなみに、GPT-3に匹敵するオープンソースの言語モデルもいろいろ開発されています。ロシアの検索大手Yandexも、商用利用可能な史上最大規模の言語モデルをオープンソースで公開しました(天然ガスパイプラインのように、クレムリンまで直結!恐ろしすぎて絶対使えんワ…)。

Catchyを使うと、幸せになれるかもしれない人

  • AIなど、新しいテクノロジーに興味があるテクノフリーク
  • GPT-3DALL·E 2Midjourneyを試している・試してみたい人柱
  • 日本語文章生成の効率化に興味があるビジネスユーザー
  • 楽しく、楽に働くには、少々の苦難も厭わないチャレンジャー
  • 今をトキメクAI系エンジニアの皆さん

Catchyのココがいい!

  • (海外製サービスよりも)日本語環境に最適化されている。
  • 生成された文章は、商用利用可能(ただし、別途、剽窃チェックは必須)。
  • サブスクリプションのみではなく、クレジットは単発でも購入できる(有効期限は半年)。

Catchyのココはイマイチだったり要注意…

  • 100種類以上の「生成ツール」から自由に選べるのは、一見、メリットのようでいて、細分化された中から人力で選ばなければならないのは結構面倒(コレそのものが自動化されてほしいのに!)。
  • 例えば、「サービスのミッション」「サービスの提供価値」「サービスのモットー」「バリュープロポジション」は、それぞれ何がどう違うのかがよくわからない。
  • 「生成ツール」-「SNS」には、ツイート生成がない!
  • 「生成ツール」-「マーケティング」にはいくつものフレームワークがあるが、短い説明文があるだけで、それ自体の特徴や制限、使い方を知らない人は知らないまま使うしかない。適当に使えた気になるので、変なものが生成される(そして、そのことに気付かない…)。
  • 「生成ツール」-「メッセージ」-「謝罪文」や「断る文章」「気の利いたLINEの返信」「誕生日メッセージ」などは、わざわざAI使いたい?テンプレートでよくない?「社歌」「ラブレター」「自分の意見(!)」なども、どこまで使う機会があるのか!?かなり疑問…(ただし、この辺りは未検証)
  • 「別の動詞に言い換える」「別の形容詞に言い換える」は、単機能過ぎないか。表現辞書でよくない?
  • 「生成ツール」-「猿でもわかるように文章を単純化」は適切な名称か、非常に疑問。
  • 説明文としてフィールドに入力できる文字数は、最大500文字(全角/半角の区別なし)だが、一時的に500文字を越えて入力・編集しようとしても、強制的に文字が削除されてしまうので使いづらい。
  • 「記事制作」「YouTube企画」のワークフローで、途中のステップで保存したテキストを、ワークフローの中で確認できない!「ダッシュボード」-「プロジェクト」-「保存済みテキスト」に移動しないとログが見られない。
  • 生成する文章の文字数を指定できない!これは、ライティングツールとしてはかなり致命的。校正・校閲のリライトは人力なので、そこで調整するか、短文なら敢えて、例えば「Webサイトのディスクリプション」として短めに生成するしかないか。
  • 表現の感情テイスト(煽り気味とか、冷静になど)の設定はない。元の説明文自体を、そう調整しておくことはできなくはないか…って何で自分でやるんだ!?
  • GPT-3の制約か、ファイルのアップロードやURLの指定は不可で、バッチ処理などの機能もない。Webブラウザーのフィールドにテキストをコピー&ペーストまたは直接入力する方法のみ。
  • どの操作で、クレジットがいくつ消費されるのかが非常にわかりにくい。表記が特に無い操作は1クレジットを消費することは、実際に操作してみるまでわからなかった。また、消費されるのが1クレジット以上の場合のみ、[作成する]ボタンの下に表示されるが、これも小さくて目立たない。
    「ワークフロー」では、4つのステップを進むごとに、個別のクレジットが消費されるが、全体で合計クレジットがどこを見ても事前にわからない。
  • 保存したテキストは、「ダッシュボード」-「プロジェクト」で確認できるが、生成された日時の降順/昇順ではない(何順なのか不明)。
  • 自動化ツールとの連携は許可されていないとはいえ、ドラッグで選択した範囲のテキストをCatchyへ送ったりする、Chrome機能拡張やOSに連動した機能拡張はほしくなる。
  • ファクトチェックや差別表現、誤字脱字や校正・校閲は、ユーザー自身がチェックする必要あり。薬機法や景表法チェック、剽窃チェックなども非対応(これらは、対応を求めるのが無茶だということは十分理解できるので、外部サービスとの連携やオプションで選べると嬉しい)。
  • 言語モードの切り替えがないので、多言語(混じり)の文章を生成できるかは未確認。
  • 自分が購入したクレジットの購入日や期限が、Web上でわからない。
  • ログインがGoogleまたはFacebookアカウントのみ。2要素認証もなし。

Catchyの基本的な使い方

Catchyのメインビューと基本操作
Catchyのメインビューと基本操作
  1. 生成したいテーマに関する500文字(全角/半角の区別なし)以内の文章や仮のタイトルは、予めエディター等で書いて保存しておくことを強くオススメ。
  2. Catchyにログインし、「プロジェクト」を設定・確認する。
  1. 「生成ツール」で任意の項目を選ぶ。「新規作成」タブを選び、フィールドにテキストをコピー&ペースト(または直接入力)する。
  2. 「生成ツール」は、項目によって、タイトルやトピック、名前を入力する。良好な生成結果を得るには、具体的かつ論理的に書き、500文字を使い切る(つまり、すでにこの結構な量の文章作成が重要!)。説明文は、後から取り出すことができないので、必要なら外部にコピー&ペーストで戻しておく。
  3. [作成する]ボタンをクリックして、文章を作る。数秒〜数十秒待機。クレジットが消費される。
  4. 生成された文章を確認する。満足できなければ、[さらに作成する]ボタンをクリックする。
  5. 文章は、[シェア(Twitter)][コピー][保存する]ボタンで操作する。[保存する]は、ファイルとしてダウンロードするのではなく、Catchyの中で「保存済み」タブまたは「ダッシュボード」-「プロジェクト」で確認できる。[保存済み]にした文章以外は、画面を遷移すると消える。
  6. 文章の右端に[i]アイコンが表示され、ここにマウスアローをロールオーバーさせると、生成の元として使った説明文が表示される(しかし、これはコピーはできないので、やはり外部のエディターに保存しておくのがオススメ)。
  7. 誤字脱字やファクトチェック、剽窃チェックなど、次の編集に移るには、[コピー]して任意のエディターなどにペーストして保存しておく。
  8. 「ワークフロー」の場合は、途中でいくつか候補が示される。テキストの左側に表示されるラジオボタンでその中の一つを選ぶと、次のステップへと進む。途中で生成されるテキストは、必要に応じて[コピー][保存する]ボタンで操作する。

Catchyをあれこれ、わりとしつこく試してみた

以前Rytrで試したテーマに寄せた条件で、期待を込めてクレジットを課金して試してみました。以下は、それぞれのテーマと、使った「生成ツール」または「ワークフロー」です。

  1. レビュー:生成ツール-ユーザーの声
  2. ブログ記事:記事制作ワークフロー
  3. レポート:生成ツール-おまかせで文章を生成
  4. 企画案:生成ツール-新規事業のアイデア
  5. フェイクニュースへの警告:YouTube企画ワークフロー
  6. 詩:生成ツール-歌詞のセンテンスアイディア

1.レビュー:Apple Mac Studioの紹介

生成ツール – ユーザーの声
【テーマ】
Appleの最新デスクトップMac Studioは、AppleシリコンM1 Max、またはM1 Ultraを採用した、高いパフォーマンスを示すコンパクトモデルです。特に後者は高いパフォーマンスを示していて、3Dやビデオ編集に威力を発揮しているようです(私自身は、乗り換えできていません…)。
ソビエトがウクライナに侵攻した後に発表され、流通も上海のロックダウンなどがありましたが、4月からの4ヵ月でレビューも豊富に公開されていますし、スペックや特徴、価格などは、簡単に参照できるでしょう。

【入力した説明文】

Mac Studioは、AppleシリコンのM1 Maxまたは新しいM1 Ultraを搭載した、パワフルでコンパクトなデスクトップMacです。負荷が高い膨大な3Dレンダリングや、複数のProResビデオ再生、4K/8Kの高画質ビデオのバッチ処理でも、高いパフォーマンスを示します。
私は今までiMac Intel Core i5を使っていましたが、M1 Maxモデルに乗り換えました。
設置スペースはMac miniと同じで場所を取りませんが、9.5 cmの高さは、iMacシリーズを長年使ってきた印象だと、思ったよりも大き目です。動作音もとても静かです。1枚のアルミニウムから作られた美しいボディーは、コンパクトながら目を引きます。本体前面にはUSB-CまたはThunderbolt 4ポートが2つと、SDXCカードスロットが搭載されているので、すぐにアクセスできて非常に便利です。また、背面にもUSB-AやHDMI、Ethrnetポートなどが並び、幅広い接続性も大きな魅力の一つです。
まだ、集中的に負荷が高い作業はしていませんが、2.4倍以上に強化された高いパフォーマンスに期待しています。

【準備と生成】
「プロダクト名 / ブランド名」と「プロダクトの説明」は、「プロジェクト」で設定した内容が反映されます(ここはなぜか500文字以上でもOK)。つまり、違う製品や組織のことについて文章を生成したい場合は、別プロジェクトを使うか、ここの文章を書き換えることになります。
しかし、Mac Studioについての文章を生成してほしいいのに、何で自分がMac Studioのことをわざわざ他で検索して、説明文を準備しなきゃならないの!?てか、もうその時点でほぼ書いてるじゃん!

【生成された文章】

「Mac Studio M1 Maxに乗り換えて、とても満足しています。以前使っていたiMacと同じくらいパワフルなのに、ずっとコンパクトで、机の上のスペースを取らないんです。さらに、デザインも目を引きます。間違いなく投資する価値があります。
"最初はMac Studioに乗り換えるのをためらっていたのですが、数週間使ってみて、その魅力に取り付かれました。ビデオ編集やレンダリングのニーズをすべて満たすのに十分なパワーがあり、以前使っていたiMacよりもはるかにコンパクトになりました。それに、デザインも洗練されていてモダンです。
"私はMac Studioを愛しています!私のニーズを満たす完璧なデスクトップです。パワフルで

【結果と評価(5点満点)
★★★
決して悪くはないものの、「iMacと同じくらいパワフルなのに」など、明らかにミスがあります(2.4倍だと理解できていない)。括弧やダブルクォーテーションのゆらぎ、文末の中途半端な終わり方はよろしくないですが。

2.ブログ記事:巨大IT企業プラットフォーマーと個人情報

ワークフロー – 記事制作(β版)
【テーマ】
GAFAM(Google/Amazon/旧Facebook/Apple/Microsoft)やBATH(Baidu/Alibaba/Tencent/Huawei)と呼ばれる米中の巨大テック企業は、相変わらず自動運転車やAI、5Gでバチバチやってますね。GoogleがCookie廃止を2024年まで再延期したり、Microsoft Teamsが大規模障害でダウンしたり、Metaは相変わらずいろんなところがメタメタだったりと、ネタには事欠きません。
特に、個人情報の取り扱いについては、GDPRやCCPA、CPRA、反トラスト法など、各国政府によってさらに規制が強化されていて、重大なテーマであることには変わりありません。

【入力した説明文】

アメリカと中国の巨大IT企業と、個人情報の取り扱いについて考える。
ビッグテック―GAFAM(Google/Amazon/旧Facebook(現Meta)/Apple/Microsoft)やBATH(Baidu/Alibaba/Tencent/Huawei)とも呼ばれる米中の巨大IT企業は、AIや自動運転車、ロボットなどの各分野で激しい競争を繰り広げている。
広告の分野も鬩ぎ合いが激しいが、利益の大部分を広告が占めるGoogleとMetaの2社にとっては、対峙する相手が企業ではなく政府なので深刻だ。
Googleは、ChromeのCookieの廃止を2024年まで再延期した。Metaは、Instagramの広告利益を優先し、投稿が若年層の心身に悪影響を与えるリスクがあることを把握していながら、積極策を講じなかったことが内部告発された。
GDPRやCCPA、CPRA、反トラスト法などの規制があるが、EUでは2022年4月、ターゲティング広告を排除する「デジタルサービス法(DSA)」に加盟国が合意した。大手プラットフォーマーと個人情報の取り扱いについては、今後もますます重要な課題となる。

【準備と生成】
STEP1:タイトル作成
最初に、テキストフィールドの入力が必要ですが、「ワークフロー」のUIがちょっとわかり辛いかも。入力する場所と生成される場所、編集可能な場所が、あまりSTEPの進行に合っていないので戸惑いました。
なぜか、文字列を半角ダブルクォーテーションで囲んでいますね。「米中」は、最初だけ「アメリカと中国」にしてみましたが、どうも両国の対立の構図に持っていきたがってます。もちろん、そういう話題が多いからなんでしょうが。中国共産党の監視やグレートファイヤーウォールに触れて、個人情報や統制にもうちょっと寄せた方がよかったかな。
STEP2:導入文作成
んー、どっちもあまりよくないのに、どちらか一つを選ばなければならないとは…。後者は、GoogleとMetaではなく、まるでGAFAMとBATHが2つの企業のように読めてしまうので、ダメかも。というか、ここで直接編集できたらいいのに(生成する次のSTEPに進まないと、編集できないジレンマ)!
STEP3:見出し作成
見出しの生成は2クレジット。ここで「タイトル」と「導入文」を編集することにしました。生成した見出し案は、なぜか1案のみ。うーん、そんなにDSAばっかりを強調しなくてもいいとは思いつつ、タイトルから「個人情報」を外したので、この変更はこれで仕方ないのかも…でもいってるコト結構被ってない?
STEP4:本文作成
本文の生成は4クレジット。えーっと、チャージが段々高くなってない?ま、いいけど。「見出し」は思い切って編集。ここで改めて個人情報の保護について言及する方向で。

【生成された文章】

記事作成:本文作成には4クレジットを消費
記事作成:本文作成には4クレジットを消費
EUのデジタルサービス法(DSA)が米中IT大手にもたらすもの
EUでは2022年4月、ターゲット広告を廃止する「デジタルサービス法(DSA)」に加盟国が合意した。この法律は、EUだけでなく、ビッグテックと呼ばれる米国や中国の巨大IT企業にも大きな影響を与えることになります。
個人情報の保護、GDPR、CCPA、CPRA、独占禁止法などで知られるDSAは、ターゲット広告を廃止し、フェイクニュースの拡散に厳しい規制をかける法律でもある。つまり、EUと取引のある企業のビジネスだけでなく、日々巨大プラットフォームのサービスを利用している私たちの個人生活にも、直接的・間接的に影響を及ぼすことになる。
今回は、米国と中国の巨大IT企業と、その個人情報のさらなる取り扱いについて考えてみます。

1.EUで合意した「デジタルサービス法(DSA)」とは?
DSAとは、2022年4月にEUで合意された法律です。この法律により、ターゲティング広告が廃止され、フェイクニュースの拡散に厳しい規制が課せられます。この法律は、EUだけでなく、アメリカや中国の巨大IT企業にも大きな影響を与えることになります。

2.DSAは、EUだけでなく、米国や中国の巨大IT企業にもどのような影響を与えるのか?
DSAは、EUだけでなく、米国や中国の巨大IT企業にも影響を与える。なぜなら、DSAはターゲット広告を排除し、フェイクニュースの拡散に厳しい規制を課すことになるからだ。つまり、EUと取引のある企業のビジネスだけでなく、毎日巨大プラットフォームのサービスを利用している私たちの個人生活にも、直接的・間接的に影響が及ぶということです。

3.3.企業コンプライアンスと厳しさを増す個人情報保護
企業コンプライアンスとは、企業が適用されるすべての法律や規制に従っていることを確認するプロセスである。米国と中国の企業は、DSAの適用を受けるため、これは重要なことです。DSAは、企業がフェイクニュースを流さないこと、EU市民の個人情報を保護することを確実にするための措置をとることを要求しています。

4.グローバリズムの中で、政府間の温度差の中で、何をすべきか
グローバリズムの中で、企業が事業を展開する地域の法律を遵守することは重要である。特に、DSAの対象となる米国や中国の企業には、その傾向が強い。DSAは、企業がフェイクニュースを拡散しないよう、またEU市民の個人情報を保護するための措置を講じることを求めています。

【結果と評価(5点満点)
★★
結局、「見出し」で書いた文章を何度も繰り返して水増ししているだけで、新しい要素は何も加わっていません。何とも薄味のできばえに終わってしまいました。

3.レポート:今シーズン前半のSFジャイアンツレポート

生成ツール – おまかせで文章を生成
【テーマ】
MLB(アメリカメージャーリーグ)は、低迷するAngelsとは裏腹に、今年も大谷翔平選手の活躍は素晴らしい!野球というスポーツ自体は世界的に見るとサッカーよりマイナーながら、日本ではまだまだ人気なので、日本語のリソースはそれなりに豊富な気はします。
ただし敢えて、チームとしてサンフランシスコ ジャイアンツを選んでみます。ゲームのスコアや選手の成績、この先の日程などはすぐわかるとはいえ、2022年7月末時点で日本人選手は所属していないので、日本語のニュースはほとんどありません。また、「ジャイアンツ」が日本のプロ野球「読売巨人」に引っ張られるのかどうかもチェックしてみるという、ビーンボール気味の危険球を胸元にズバッと!

【入力した説明文】

地区優勝した2021年はオフシーズンにストもあり、3月までFA選手の補強ができなかった。また、ナショナルリーグにも指名打者制が導入されるなど、今シーズンは例年と違う状況となった。
それでも4月は14勝7敗と好スタートを切った。5月・6月は何とか勝率5割だったものの、7月は負けが込んだ。8月は、ナショナルリーグ西地区首位の宿敵ドジャースに4連敗のスタート。8月7日時点で22ゲーム差を付けられてしまった。
今シーズン加入の左腕カルロス・ロドン投手は防御率2.95、10勝しているものの、自分の投球に満足できず、7月にベンチで大暴れして非難を浴びた。ジョク・ピーダーソン外野手は打率.244、17本塁打、ウィルマー・フローレス内野手は打率.251、16本塁打でチームを引っ張る。これからの巻き返しが期待される。
www.mlb.com/giants
www.espn.com/mlb/team/_/name/sf/san-francisco-giants
www.baseball-reference.com/teams/SFG/2022.shtml

【準備と生成】
「おまかせ」なんだから、はっきりいってチーム成績や勝敗、選手の個人成績、期限前の移籍選手の動向、寸評など、情報はMLBやスポーツチャンネルに豊富にあるので、それを自動で参照してほしいわけです。しかし、あまり期待できないので先回りして、文字数を喰うのも承知の上で、参考先として末尾にURLを添えてみました。
細かいことですが、「ナ・リーグ」「ナ地区」ではなく「ナショナルリーグ」、「DH制」も念のため「指名打者制」にしてみましたが、意味あったのか微妙…。

【生成された文章】

2022年シーズンのサンフランシスコ・ジャイアンツは、前半34試合中わずか10勝と苦しい戦いを強いられた。オフシーズンのストライキや指名打者制の導入など、さまざまな要因に阻まれたのだ。
左腕のカルロス・ロドン投手は防御率95、10勝と苦戦し、ジョク・ペダーソン外野手は打率.244、17本塁打でチームを引っ張った。ウィルマー・フローレス内野手も打率.251、1本塁打と健闘した。
シーズン後半は調子を上げてくることが予想されるが、厳しいナ・リーグ西地区で戦うには調整が必要だ。

【結果と評価(5点満点)
x
ダメですね、これは。嘘が多いものw 4月だけで13勝してるし。防御率95って何だよ!10勝が苦戦って、スポーツキャスターより厳しいよ!しかしなぜ説明文を入力するのに、自分であちこち調べなければならないのか :'( URLは全然見てくれてませんでしたし、防御率や打率も正しく認識できていない様子。結局、Yahoo!のSportsnaviを自分で見るのが確実でしたって、おい!

4.企画案:福岡市博多区 銀天町商店街の活性化

生成ツール – 新規事業のアイデア
【テーマ】
ローカルかつニッチなネタにも再挑戦!福岡天神から西日本鉄道で南へ20分ほど下ると、日本屈指の難読駅「雑餉隈(ざっしょのくま)」駅があります。この駅を含む5つの駅間は、2022年8月28日に高架化されます。隣の新設駅が「桜並木」というぼんやり名になったのとコントラストが激しい…。
雑餉隈駅から南西には、戦後の闇市が元になった銀天町商店街がありますが、地方都市のご多分に漏れず、シャッター通りにはまばらな高齢者の姿がある程度で、これといった特徴もなし。駅周辺のニュースが最近豊富なのがどう影響するか?まったく関係しないのか?この商店街の活性化をテーマに、コピーを生成してみます。

【入力した説明文】

福岡県福岡市博多区の南端に、西日本鉄道「雑餉隈(ざっしょのくま)」駅がある。南西には銀天町商店街が伸びている。鉄道の高架化や沿線のリニューアル、福岡市の発展を機に、この商店街の活性化のアイデアを出したい。
福岡天神から西日本鉄道で南へ20分ほど下った、この駅を含む5つの区間は2022年8月28日に高架化され、隣には「桜並木」駅も新設される。周辺地域の賑わいが期待されている。
ただ、銀天町商店街はどこの地方都市でも見掛けるように、一部の店舗はシャッターが閉まったままである。昼間でもまばらな高齢者の姿がある程度で、これといった特徴もない。
福岡市は、人口が増加傾向にある数少ない都市の一つで、160万都市となっている。天神地区や博多地区の都市再開発も進み、創業特区としてスタートアップビジネスの支援も手厚い。
銀天町商店街は、雑餉隈とJR南福岡駅の間にあり、両駅間は徒歩10分で移動できる。西鉄で天神に出るにも、JRで博多へ出るにも、25分ほどの好立地にある。近隣にはベッドタウンとしての集合住宅も多く、子育て世代も住んでいる。
駅周辺の活性化と福岡市の経済的躍進を機会に、商店街を発展させたい。

【準備と生成】
地元の呼称・略称の「西鉄」ではなく「西日本鉄道」、難読地名には読み仮名を添えるの、重要。結論の先出しも意識。

【生成された文章】

銀天街商店街の事業者と地域の潜在顧客を結びつけるための地域密着型オンラインプラットフォーム。
銀天町商店街の新しいビジネスやプロモーションを発見するためのモバイルアプリ。
銀天町商店街の複数の店舗で買い物をすると特典が受けられるポイントプログラム。
銀天町商店街の個性的な企業や商品を紹介するマーケティング・キャンペーン
銀天町商店街の魅力を伝えるイベント。
銀天町商店街の探索と買い物を促すソーシャルメディアキャンペーン。

【結果と評価(5点満点)

どれも具体性に乏しいので何ともいえないというか、『何かアイデアない?』って聞いたら『活性化をがんばる!』と返されたような…。そりゃ確かに『コレはただのアイデアなんだから、具体策は自分で考えてネ』という話なんでしょうが、これだけだと、ただの言葉遊びの延長という域を出ないような印象。例えば、『地域密着型オンラインプラットフォームって、例えばどういうこと?』ということを、もっと深掘りしたいのに。
若年層に新規出店しやすくするとか、自治体の補助制度を利用する、ポータルサイトとソーシャルネットワークを運用する、既存の店舗を紹介する、人が定期的に集まれるイベントを企画する、などなど、あまり引っかかりませんでした。

5.フェイクニュースへの警告:身近なトンデモ情報に注意

ワークフロー – YouTube企画(β版)
【テーマ】
GPT-3では、陰謀論やフェイクニュースの生成は禁止されていますが、怖いもの見たさで試したいテーマではあります。とはいえ、アカウントをBANされくはないので、フェイクニュースへの注意喚起を促すYouTubeビデオというスタンスで、慎重に再チャレンジ。
2022年秋は、アメリカ大統領選の中間選挙。Qアノンでもいいんですが、収拾が付かなくなりそうなので、引き続き「地球平面説(The Flat Earth theory)」を扱ってみます。『地球は球体ではなく、実は平面なのだ!』という著名な陰謀論は、ハッキリした偽科学だけでなく、スピリチュアル系の情報、ジョークグッズなども混ざっていて、かなりのカオスです。カルト宗教と政治の問題にやっとスポットが当たっている昨今、AIは果たしてどう処理するんでしょうか?自殺報道に対する相談先の提示のような、エビデンスの提示を期待したいところ。

【入力した説明文】

身近なフェイクニュースやデマへの警告を発信したい。
一例を挙げると「地球平面説(The Flat Earth theory)」という『地球は球体ではなく、実は平面なのだ』という世界的に著名な陰謀論がある。単に偽科学というだけでなく、スピリチュアル系の情報やジョークグッズの販売サイトなども混ざり、混沌としている。
一般の個人は、高度な専門性が必要なテーマの場合、一次ソースに辿り着くことも、それを正しく理解することも難しい。そこで、社会的権威や肩書きを信用したり、その人名義のコンテンツ、ソーシャルネットワークのフォロワー数などで判断しがちだ。しかし、その人や成果物が同業他者からどのように評価されているか?どのような言動をしているか?を確認することも重要である。
第三者が検証可能な数値や手法が明示されていても、科学や論理を超越した瞬間、それはサイエンスではなく信仰となる。人は正しいことを信じるのではなく、信じたいことしか信じなくなってしまう。
2022年秋には、アメリカ大統領選の中間選挙がある。虚偽の情報による社会の分断と、自分がそれに関与しないだけのリテラシーがますます重要になっている。

【準備と生成】
STEP1:タイトル作成
この中から選ぶとしたら「フェイクニュースやデマの見分け方」「地球平板説:疑似科学のデマ」でしょうかね。取りあえず、2つを[保存]して、後者を選択します。
STEP2:アウトライン作成
なぜか1種類しか生成されませんでしたが、生成後は自分で編集できます。というか、した方が間違いなくよさそう(ここでも、500文字書かせようとする…)。
STEP3:スクリプト作成
5クレジットを消費って、お、結構強気じゃん!で、生成された結果はというと、これも1パターンの決め打ち。うーむ…入力したテキストからの抜粋を寄せ集めただけで、つながりも不自然。2022年秋の米大統領選中間選挙については、2021年1月6日の米連邦議会議事堂乱入事件やQアノンを、拾ったりはしませんでした。
STEP4:説明文作成
「STEP1」でタイトルを生成したはずが、ここでもまた500文字書かせようとします!おいおい、もし500文字タップリ書いたら x 4ステップで、それだけで2,000文字で、もうできあがってるがな!ここはもう面倒になったので、文字数が足りないアラートが表示されたまま[作成する]ボタンをクリックします。

【生成された文章】

YouTube:説明文も正直なところ使うのが厳しい
YouTube:説明文も正直なところ使うのが厳しい
あなたはインターネットで読んだことをすべて信じますか?特に、いわゆる "フラットアース理論 "に関しては、もう一度考えてみた方がいいかもしれません。地球は球体ではなく、実は平らであると主張するこの説は、疑似科学以外の何物でもない。スピリチュアルな情報とジョーク商品を売るサイトが混沌と混在しているのです。
一次資料をたどるのも、高度な専門知識が必要な理論である以上、一般人が正しく理解するのは難しい。そのため、社会的権威や肩書き、本人名義のコンテンツ、SNSでのフォロワー数などを信用する傾向がある。
たとえ、第三者的に検証可能な数字や手法が明確に

【結果と評価(5点満点)
★★
生成された文章は語尾がバラバラだったり、文末が切れていたり、文章がおかしかったり。乱造でPVを稼ぐゴミYouTuberなら、これでいいのかもしれませんが、全く満足できるものにはなりませんでした。

6.詩:月の海辺で君を待つ

生成ツール – 歌詞のセンテンスアイディア
【テーマ】
最後は、Catchyが一番不得意だと思われるテーマに敢えて挑戦してみました。注意書きにも「抽象的な表現は避けて、具体的に書きましょう」と明記されていますが、裏腹に「歌詞」「社歌」なんてツールもあるので、じゃあやっぱり、詩の魅力の一つである抽象化にも挑戦!
事前に想定するに、これは一番揺らぎが大きな表現になるはずです。自分では想像(創造)もしなかった幅広く豊かな表現になるのか、英語の詩の自動翻訳のような違和感混じりの生成文になるのか…。

【入力した説明文】

月の海辺で君を待つ。来ないことは知っている。
時折強く吹く潮風が、肌に絡みつく。雲の向こうには、痩せた三日月が佇んでいる。どこかで聞いたことのない鳥が鳴いたけれど、波音の合間の空耳だったかもしれない。遠くにバイクのヘッドライトが流れていく。
そこに無いものの存在を感じるのは幻想か願望、信仰だ。対象ではなく、自分の内側を見つめることになる。絡んでまとわりつくのは潮風ではなく、自分の感情だ。足下で砂がサラサラ声を立てて笑う。

【準備と生成】
歌の概要は「任意」じゃないと思うけどなぁ、だって他に何も設定項目がないんだから。しかし、んー、出だしまたはタイトルのつもりで書いた「月の海辺で君を待つ」の9文字だけでは短すぎるため、いろいろと文章を付け足しましたが、最後まで自分で書いた方がよかったんじゃ…w

【生成された文章】

月明かりの中、浜辺であなたを待ちます。
来てくれないとわかっていても
時折強く吹く海風が
私の肌に絡みつく
雲の向こうには細い三日月が立っている
聞いたことのない鳥がどこかで鳴いている。
でも、その間にどこかで聞いたことがあるかもしれない
波の音
遠くでバイクのヘッドライトが流れていく
それは幻想であり、願いであり、信仰である
そこにないものの存在を感じさせるのは
それは対象ではなく、自分の内面である。
自分が見ているのは

【結果と評価(5点満点)

生成された文章は、音や文字数が揃っているわけでも、韻を踏んでいるわけでもありません。ダメ元だったので、評価対象外かな。

ルンバが働く前後には、片付けや拭き残しの掃除も必要

Catchyを運営する(株)デジタルレシピさんのセミナーに参加して質問してみたところ、『Catchyはあくまでも文章作成のフロントエンドであって、単独で全てが完結するわけではない』ことが改めてわかりました。そりゃそうですよね。これは、AIジェネレーターの使い方や距離感として妥当な気がします。

画像ジェネレーターStableDiffusion (DreamStudio)やDALL·E 2、Midjourneyなどの場合、AIの癖や制約を理解しつつ、自分の意図をAIに確実に文章で伝えるための「呪文(Prompt)」には、皆さんいろいろと苦労しているようで、ノウハウもシェアされています。また、生成した画像を、実際に自分のアートワークに組み合わせる方法を模索する人も出てきているようです。『AIは機能的にまだまだ!』といっている間にも着実に進化することは間違いないので、どうやってAIと一緒に自分が作業するか?を考えたいわけです。

喩えるなら、ロボット掃除機の使い方のようなもの。床掃除ロボットが動きやすいように、まず人が大まかに床にある物を片付ける。隅っこや段差が大きなところは人が掃除したり、電源コードやカーペットの端を巻き込んでいたら助け出す。その間、人はキッチンシンクや風呂を洗ったり、本棚を片付ける。
iRobotはAmazonに買収されたので、家の中のマッピングはさらに詳細かつ狡猾になるんでしょうか…とにかく、掃除機もあっという間に進化するので、人がやらなければならないことは変わるとしても、やることが無くなることはないでしょう。

スキルが微妙なクラウドワーカーとの付き合い

今回、Catchyを試してみて、Wikipediaとクズブログを寄せ集めた「いかがでしたか系記事」を一つも作らなかったことは評価します。明らかな日本語の間違いやゆらぎ、句読点の欠落もあったとはいえ、さほど目立ちませんでした。もし、自分が全く知らない分野のテキストを書かなければならないなら、ラフアイデア出しのために、検索と併用で使うかもしれません。

ただ、正直なところ、期待したレベルではありませんでした。Catchyにある程度のヒントやキーワード、指示語を与えれば、参照先を推測して足りない部分を補完したり、多面的・多層的に創作してくれるとか、自分でも気付かなかった新しい視点の発見などを期待していたんですが、全く機能しませんでした。ライターの端くれとして、つい厳し目に評価し過ぎているわけでもないと思いますが、劣化コピー以上の印象はありません。フロントエンドとしても辛い :'(

一般の人—コピーライティングという仕事が、最終的に表に出ている文字数の文章だけを書く作業だと誤解しているような人ががんばって書いた、ちょっと物足りない仕上がりでした。または、クラウドソーシングで、テーマやスキルに関係なくやたら『SEOを意識した記事が書けます!』をゴリ押ししてくる人のような印象とでもいうか…あれ?ということは、その程度のクオリティーは実現されているってこと!?w いや、次の発注は無いなぁ。

とにかく、AIジェネレーターの機能やサブスクリプションコストと、クラウドソーシングでのコミュニケーションコストや外注費とを比べて迷いたくなるレベルにはまだなかった、というのが率直な印象です。とはいえそれでも、今後の機能強化や改善には大いに期待してます <3

AIと人が切磋琢磨する旅は続く…

私の個人的なスタンスとしては一貫して、『人が無理してがんばらなくてもいい作業は、どんどんテクノロジーに任せ、ちょっとしたアレンジやテイスト、揺らぎ部分に人の能力を使いたい』派です。先日も、ロゴのラフアイデアのパターン生成に、AIジェネレーターを併用しました。どれもまだそのまま使えるクオリティーではありませんでしたが、言語化が難しいクライアントの好みや希望を絞り込むステップとしては、それなりに機能していると感じています。

文章—特に日本語は、世界的に見ても面倒かつ特殊な文化にあるといわれていますが、天気予報やスポーツの結果、株価など、一定のフォーマットがあるニュースは、一部が自動生成されているとも聞きます。昨今の驚異的なGPT-3の成長ぶりを見ていると、自然な日本語のテキスト生成も、思った以上に早く実現するかもしれません。どの程度まで許可されるかはともかく、作家や小説家の文体風なんか、間違いなくできますよね。

今回、Catchyを軽く使ってみて、むしろRytr(+DeepL)の優秀さを感じた点もあります。小説や歌詞、エッセイ、ストーリーに特化したAIが、コンテンツをどのように膨らませるのか?にも、とても興味があります。Catchyにも書かせてみたい具体的なテーマがいくつも思い浮かんでいるので、引き続きテストしていくつもりです。続報にご期待ください 😉


kotobato

いろいろなテキストを書いたり、デザインに関するクリエイティブワークをやってます。ソーシャルやインストラクションもお任せ!どうぞお気軽にお声掛け・ご相談ください。
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