Blu-ray対HD!フォーマット戦争の真の勝者とは誰なのか?

闘い終わって日が暮れて。

Blu-ray Disc対HD DVDの次世代DVD戦争は、東芝が自身が牽引してきたHD DVD事業からの撤退を発表することで終焉を迎えました。

アメリカ大手映画会社のWarner Bros. EntertainmentがHD DVD陣営からの離脱を表明した2008年1月の発表が決定的でしたが、それよりも前の2007年11月頃から、小売最大手のWal-Martの投げ売りが始まった頃には既に勝負が見えていた感がありました。

なぜ、消費者を二分するような路線を突き進んだのか。30年前のVHS対Betaという歴史の教訓を学ぶことなく。Blu-ray Discへ対抗する勢力として、切磋琢磨し合う良きライバルとしての存在意義はあったでしょうが、現場の混乱や屈辱を思うと、いち消費者として終戦を手放しで喜ぶこともできません。家電から原子炉まで担う世界企業をもってしても難しい判断だったのでしょう。

ただ、折角REGZAブランドという高品質なテレビを作っているのですから、ここはスパッと切り替えてVARDIAに代わるBlu-ray Disc対応製品での復活を期待したいところです。

しかし、こうなってくると「真の勝者は、ハードディスク(+高速ネットワーク)」だとした、1月のニュース記事もますます興味深く思い出されます。

「勝者はBlu-rayでもHD DVDでもなく、ハードディスク」
–シーゲイトCEOが発言[CNET Japan]
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=RS2036451709012008

一般消費者がHDクオリティーのコンテンツが届けられるフォーマットを見定めきれずにいる間に、戦場は二大勢力の対抗から、YouTubeやJoost、ワンセグ、有料ネット配信という異種格闘技的な様相を呈してきました。さて、一体、何が残るのか?

「また負け戦だったな…、勝ったのはあの者たちだ、わし達ではない…」