シェアサイクルチャリチャリと他のサービスを比較した[招待コード]

メルカリが運営するメルチャリ
[追記 2021/07/16]最近、新しい車輌が導入されてますね。もしそれを選べればラッキー <3

都市部や観光地を中心に人気なのがシェサイクル。ちょっとした移動に使われている様子も見ますが、新型コロナウイルスの影響で、三密を避けられる通勤や移動手段として改めて注目されています。そんな中、シェサイクルの一つ「チャリチャリ」が、名古屋市中心部でも展開されると聞いて、福岡市民の感想をお伝えしとくだぎゃ 😛

福岡市内では、2018年春にメルカリと福岡市が「メルチャリ」として実証実験をスタート。その後、運営企業の変更で、ブランド名が「チャリチャリ」に変わりました。旧メルチャリ時代は一時期、『ポートに自転車がまったくない』『放置自転車置き場で見た』『あちこちで放置されている』といった話も耳にしました。そんな状況も徐々に改善されているように思います。
(この記事は、旧メルチャリ時代に書いた記事を更新しているので、一部写真が古いままですが、大きな違いはありません)

招待コードで、チャリチャリのライドチケットをゲット! 3qr34f

チャリチャリはこんなシェアサイクル

ギヤシフトはシマノ精機製
ギヤシフトはシマノ精機製

概要

  • 福岡市中心部で、2018年春から実証実験を経てサービスインしているシェアサイクル。2020年7月からは、名古屋市中心部でも展開。
  • 元のブランド名は「メルチャリ」で、メルカリが運営していた(でもメルペイは使えなかった)。
  • 1分単位で乗れる手軽さ。スマートフォンの専用アプリから登録し、ロック解除もアプリで(交通系ICカードは不可)。
  • 電動自転車ではない、小さめの自転車。ブランドカラーは赤(ドコモ・バイクシェアと被る)。
  • 専用駐輪スペース「ポート」から、別のポートまでの移動(ただし、放置が多いのが現状…)。
  • 料金:4円/分(明記されてませんが税込)。1日パスや上限の設定はない。
  • 支払いは、乗った翌日末にまとめて、クレジットカードかコンビニで(メルカリポイントじゃない!これも交通系ICカードは不可)。

チャリチャリはこんなときに便利

  • 都市中心部のチョイ乗り、20分程度の距離
  • バスや地下鉄路線から外れた場所
  • 平坦なルート
  • 体格が大きくない人

福岡市は、元々道路行政があまりよろしくなく、狭い道路がいつも混んでいます(名古屋が羨ましい!)。ラッシュ時に、一番左の車線を繋がって走っているのは電車ではなく、日本でトップクラスの保有台数を誇る、西鉄バスの車列…。昔はよく「自転車サイズの街」ともいわれていましたが、160万都市になって、道路はますます混雑しています。道路もそんな感じで、中心部で自転車は乗りにくいんですが、さてどんな使い勝手か。他のシェアサイクルについてはこちら。

チャリチャリの使い方

ドコモ・バイクシェアやHELLO CYCLINGと、ちょっと違うところがあります。

チャリチャリに乗る前にやっておくこと

  • チャリチャリアプリをインストールし、アカウントを作ってログイン。
  • アプリで、使い方やポートの場所を確認(パソコンでは見られない!)。
  • 特に、乗りたいところと返したいところのポートは台数もチェック。人気の場所では、借りられない・返せないことあり。

チャリチャリに乗る当日の使い方

  1. 乗りたいポート(または乗り捨てられているチャリチャリがある場所)へ行って、自転車の状態を確認する(特にタイヤの空気!)。
  2. アプリを起動し、サドルの後ろにあるQRコードを読み取る。
  3. ロックが解除されるので、まず、移動先周辺のポートの空き状況をチェックする(予約はできない)。
  4. 乗って移動する(移動中は、アプリを終了させない!)。
  5. 移動先のポートへ駐輪して、車体のロックを手動で掛け、ピッと音が鳴ったのまで確認して、終了。
  6. アプリでログを確認(場合によっては、ここでポートや車体の状態などをアプリからレポート)。
  7. 支払いは月末にまとめて、カードかコンビニ決裁。

チャリチャリのココがいい!

  • 料金が4円/分と手軽。
  • 放置された自転車を、ユーザーに回収してもらいやすい仕組みがある。
  • ポートやライドの状況を報告する手段が充実している。

チャリチャリのココはいまいち…

  • ポート情報やFAQが、Webサイトでチェックできない。スマホアプリでしか探せない・見られない。
  • 自転車をポートに返却しないユーザーがいて、放置自転車扱いになる。車体の取り扱いもかなり雑
  • 電動自転車ではない、小ぶりな車体なので、成人男性にはちょいつらいことも。
  • 前かごが小さいので、社会人が通勤に使うぐらいのサイズのバッグは縦にしないと入らない。
  • 途中で一時駐輪する仕組みがない
  • 乗っている間はずっとアプリの起動が必要なので、スマホのバッテリーには要注意

Webサイトにあまり情報がないのが困る

できるだけ登録させようというサービス導線はわからなくはないんですが、Webサイトにあまり情報が出てないんですよ(なのでこの記事も結構読まれてるっぽいんですが)。使い方を確認するとか、ポートをチェックする、使用上の注意点や制限をチェックしたり、ユーザーアカウントを設定したり、履歴を見るのは、すべてスマホアプリでしかできません。行動の予定を考えてパソコンでチェックしたいとか、普通にあるんですけどね。

電動じゃない小ぶりのチャリなことは覚悟

タイヤは外径20インチ(約50cm)とやや小さく、ハンドルからシートの間がちょっと狭いんです。ドコモ・バイクシェアと同じぐらいのサイズのはずなんですが、あっちがストレスをそこまで感じなかったのは、電動自転車だったからかも。

福岡だと、桜坂や西公園のきついアップダウンはもちろん、浄水通のだらだらした登り坂も結構堪えます(一番の原因は運動不足…)。身長160cm程度の人ならピッタリかな。とにかく、面倒でも、必ずサドルの高さは合わせて乗るのが基本。

スマホのバッテリー残量には注意

チャリチャリに乗ることを「ライド」と呼んでいるようですが、ライド中もずっとアプリを起動したままにしておかなければならず、終了させるとアラートが出ます。Bluetoothも必須。バックグラウンドとはいえ、そこそこバッテリーの浪費になってしまうので、残りがギリだと精神衛生上悪いかも。とにかく、GoogleマップやポケモンGOやIngress、妖怪ウォッチワールドなどはオフに。

人は、自分のモノじゃなければ大事にしないのか!?問題

もちろんこれは、サービスではなくユーザー側の問題なんですが…。

福岡市内でサービスが始まってまだ半年ぐらいの頃でしたが、ほとんどの車体でカゴが変形していたり、ラック式ではないポートの駐輪も雑然としていました。残念ながら、扱われ方がかなり雑な印象でした。
実はサービス当初、『必ずしもポートに返さず、好きな場所に放置してもOK』というミスリードがあり、それが尾を引いてか、今もあちこちに放置されているのがマップでわかります。ポートが充実して回転率も高い中心部では目立ちませんが、人が集まる大濠公園や、西南学院大学の学生が多い西新などで、放置されたチャリチャリが目立ちます。福岡大学の関連施設がある七隈周辺など、サービス提供地域外での乗り捨ても多い(おいおい、福大医学部とか結構遠いぞ!)。

ポートに返却されず、放置されたチャリチャリがあちこちにあります。もちろんこれは利用規約違反。通勤や通学の足として勝手に自分専用にキープして(!)、マイチャリ代わりに使っている例もあるようです。まさかUber Eatsにも使われてたりする!?

ただ、ポートにまで行かずたまたま放置されている自転車をゲットできて、楽なことがあるのも事実なんですよね。自由度や利便性と規律…ペナルティーが強くなれば、結局、割を食うのはユーザー自身なんですが。

放置自転車を回収したり、状態を報告する仕組みがナイス

そんな、無責任ユーザーが放置したチャリチャリですが、別のユーザーに回収してもらう仕組みがあります。空いているポートに返却することで、15分間乗れる60円分のクーポンが発行されます。また、台数が減りがちだったり、人を集めたい特定のポートへ返却することで、特別なインセンティブがもらえるようなゲーム的仕掛けもあって、この辺りはよく考えられています。

また、車体やポートの不具合を、テキストと写真、位置情報付きで細かく報告できる機能がアプリにあるのは、とてもいいと感じました。これもクーポン対象。こういう細かでスムーズなレポート機能は、他のシェアサイクルにも欲しいぞ!
ちなみに、私が今まで経験した主なトラブルはこれ。

  • QRコードは認識しているのに、ロックが解除されない。
  • ロックが解除されなうちに、課金が始まってしまった。
  • タイヤに空気がほとんど入っていない。
  • 自転車が貸し出し可能なはずなのに、ポートに行ったら1台もなかった。
  • 放置されている自転車が、オートロックのマンション駐輪場に入れられていた。
  • 勝手なマイ鍵が掛けられていた。

一時駐輪の仕組みが欲しい

他のシェアサイクルの場合、買い物や打ち合わせなど、途中でどこかに立ち寄った時のため、一時駐輪ができます。一旦ロックして、後から解除すればまた乗り続けられます(経過時間中の料金は発生)。一方、チャリチャリの場合、ロックしてしまうと『そこでライドを終了した放置自転車』になってしまいます。なので、他のユーザーが『ラッキー☆』と思って回収して乗れるわけです。

だったら、『ロックはせずに停めておけば?ちょっと怖いけど…』と思いますよね?確かに、人が利用中のチャリチャリを「強奪」できなくもないですが、スマホアプリと自転車の紐付けが変わるので怒られるはず。ちなみに、QRコードを読もうとすると、アラートが表示されます(敢えてやってみた!)。また、返却自体は本人でなくてもできてしまうので、他人が一旦ロックして返却したことにし、またすぐに貸し出し処理をして解除すれば、新しく自分が使うこともできるといえばできます。でも、そんなことしてる間にユーザー同士で鉢合わせとか、イヤ過ぎるでしょ。

ちなみに、一時駐輪の機能は開発中とのことですが、乗り方やFAQではっきり言及されていて欲しかったと感じました。

一時駐輪の設定がない
他の赤い車体も、すべてがチャリチャリに思えてしまう…

料金比較

料金は、4円/分とわかりやすくて安いのが大きな魅力。ただ、何時間も乗ると割高になります(観光地でもない限り、そんな乗り方はあんまりしないと思いますけど)。試しに、簡単にドコモ・バイクシェア、HELLO CYCLINGとの料金比較など(2020年7月時点で、この3つ全部が競合している地域はありません)。
1時間を少し上回るだけ使ったら(31分 x 2回)
ドコモ・バイクシェアは、一回会員の場合、使うたびに基本料金が掛かるので、割高になってしまいます。ずっと乗るなら、返却せずに一時駐輪がベスト。

  • チャリチャリ 124 124 248円(以下、税込として計算)
  • ドコモ・バイクシェア 162+108 162+108 540円
  • HELLO CYCLING 180 180 360円

(最初からこれ以上使う前提で)5時間使ったら
長時間だとこう。HELLO CYCLINGいいな!

  • チャリチャリ 1,200円
  • ドコモ・バイクシェア 1,620円(1日パスで買う前提)
  • HELLO CYCLING 1,000円(これが上限!)

自転車に乗る人のマナー悪すぎ問題

チャリチャリで久しぶりに福岡市内で自転車に乗ってみましたが、相変わらずマナーはひどい有様。平気で道路の右側を走るわ、一方通行を逆走するわ、並走する上に絶対避けないわ、耳にイヤフォン突っ込んだまま…。通勤や通学の足として、マイチャリ代わりに使っている例もあるようです。まさかUber Eatsにも使われてたりする!?残念ながら、死人が出たり訴えられるニュースが流れても、そうそう改善しないので、自分でできる範囲で注意したり、自己防衛するしかなさそうです。

Fukuoka Growth Nextにあったポート
Fukuoka Growth Nextにあったポート

シェアサイクルに限らず、自転車利用のマナーや放置自転車は都市部の課題です。最近でこそ駐輪スペースがあちこちに増えていますが、道路を含む都市計画や需給バランスなどの点からも、なかなか難しい問題です。

新型コロナウイルスの三密を避けられ、環境負荷も低く、手軽に利用できる移動手段としてのシェアサイクル。市民としては、仕組みとマナーのどちらも同じように成長させていくことで、持続性あるサービスとして広く利用し続けたいものです。

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